タグ:黄表紙

■千人の娘[せんにん‐むすめ]▽解説寛政三年(1791)に出された芝全交作、歌川豊国画の黄表紙で、「道成寺」もののパロディ作品である『京鹿の子娘鯲(どじょう)汁』の登場人物です。 その昔、両国柳橋に眞那古(まなご)の荘司(しょうじ)という金銭などの口入(斡旋、仲介業) ...

■松茸の化物[まつたけ-ばけもの] ▽解説  文溪堂作、鳥居清経画の黄表紙『怪談豆人形』(安永8年)に登場する化物です。  ある時、小人島に住む豆のように小さな化物たちは「この土地にいて色々化けても面白くもない」と、化け方の修行のため日本への渡航 ...

■天蓋大王[てんがいだいおう] ▽解説  黄表紙『一百三升芋地獄』に登場する、地獄の王を名乗る大蛸です。  豪傑・小林朝比奈は地獄巡りの帰りに、子供たちが「芋を食って蛸を食って死んだとヨウ、それで死んだら芋地獄」と唄っているのを耳にします。 ...

■あやし野[-の] ▽解説  『怪談筆始』に登場する、化物たちが暮らす世界の人気遊女です。  豪傑・坂田公平(金平)は思いのままに化物たちをいじめ散らし、「この後決して人間に仇は致すまじ」と証文までとったうえ、故郷へのよい土産話の種と、化物世界の ...

■馬殿[うまどの] ▽解説  『夭怪着到牒』には、悪日に化物たちが集まって宴を開く場面に太鼓を叩く馬が描かれており、「馬殿、太鼓を打ちます」と記されています。  隣では同じ服装の猫が三味線を弾き、彼らの前で狐が「信太妻」を踊っています。  「馬 ...

■蒟蒻の幽霊[こんにゃく-ゆうれい] ▽解説  「蒟蒻の幽霊」とは、いつもぶるぶる震えている様子、または不安定な様、頼りない様をたとえた言葉です。  『怪談模模夢字彙』には、この諺を基にした「こんにゃくの幽霊」が描かれています。  その他、黄表紙 ...

■お逆さま[‐さか‐] ▽解説  十返舎一九作の、化物たちの世界の年中行事を描いた黄表紙『妖怪一年草』(1808年)にその名があるものです。  名前は「お釈迦さま」をもじったもので、化物の世界では四月にお逆さまの誕生を祝うとされています。   化物 ...

■ももんがあ▽解説 ももんが、ももんがあはムササビ、モモンガを指す言葉であると同時に、関東、中部地方では化け物を意味する幼児語です。 化け物が人を脅すときの叫び声ともされ、大人が子供を脅かす際にも用いられました。 ムササビ類の飛膜を広げて滑空する性質から ...

■蓑鼢[みのむぐら] ▽解説  『百鬼夜講化物語』に描かれている妖怪です。  曰く『山海経』(中国古代の地理書。奇怪な生物の記述が数多くある)の余り物で、両国広小路で見世物になっているそうです。  蓑鼢は「化け仲間でも、雨に遭って困らぬは俺だけだ ...

↑このページのトップヘ