■輪入道[わにゅうどう]▽解説 鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に描かれている妖怪です。 火炎をまとった車輪の中央、轂(こしき、こく)の部分に男の顔がついているという妖怪で、「車の轂に大なる入道の首つきたるが、かた輪にてをのれとめぐりありくあり。これをみる者魂 ...
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乳鉢坊
■乳鉢坊[にゅうばちぼう]▽解説 鳥山石燕の『百器徒然袋』に描かれている妖怪です。 乳鉢坊は「瓢箪小僧」という妖怪と共に描かれており、「へうたん(瓢箪)小僧に肝を消して青ざめたりしが、乳ばち坊の乳ばちの音に夢さめぬとおもひぬ」と記されています。 「乳鉢 ...
鉄鼠
■鉄鼠[てっそ]▽解説 『画図百鬼夜行』には「鉄鼠」と名付けられた鼠の妖怪が描かれており「頼豪の灵鼠と化と世にしる所也」と記されています。 頼豪とは平安時代の天台僧で、三井寺の心誉に師事し有験の僧として名を馳せた人物で、その死後に怨霊が鼠に化したという伝 ...
火間虫入道
■火間虫入道[ひまむしにゅうどう]▽解説 鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』にある妖怪です。 縁の下から半身を出し、灯明皿の油を舐めとろうとしているような首の長い男の化物が描かれ、「人生勤にあり。つとむる時は匱しからずといへり。生て時に益なく、うかりうかりと間(ひ ...
邪魅
■邪魅[じゃみ]▽解説 鳥山石燕『今昔画図続百鬼』に描かれている妖怪「邪魅」は、下半身が茫洋とした獣のような姿をしており「邪魅は魑魅の類なり。妖邪の悪鬼なるべし」と記されています。 「魑魅(ちみ)」とは山林の気から生じる妖怪、魍魎(もうりょう)とは山川木石の ...
後神
■後神[うしろがみ]▽解説 鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれている妖怪です。 柳の木の下に現れた後神と、その手つきに引き寄せられたかのように裏返った傘が描かれており、「うしろ神は臆病神につきたる神也。前にあるかとすれば忽焉として後にありて人のうしろがみを ...
暮露暮露団
■暮露暮露団[ぼろぼろとん]▽解説 鳥山石燕『百器徒然袋』にある妖怪です。 破れてぼろぼろになった布団が目を生じ、綿か布きれが手足の形をなしている妖怪が描かれ、「普化禅宗を虚無僧と云ふ。虚無空寂をむねとして、いたるところに薦むしろに座してもたれりとするゆ ...
陰摩羅鬼
■陰摩羅鬼[おんもらき]▽解説 漢訳仏典を総集した『大蔵経』にその名があるとして紹介される怪鳥です。 林羅山による怪異小説集『怪談全書』には、中国宋代、廉布の『清尊録』にあるものを訳した「陰摩羅鬼」の話が収録されています。 宋の時代、鄭州の崔嗣復(さいしふ ...
魍魎
■魍魎[もうりょう]▽解説 「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」といえば種々の妖怪変化の総称として用いられる四字熟語で、『春秋左氏伝』宣公三年の条にみえる語句が由来といわれています。山林の木から生じる妖怪が魑魅、山川木石の精怪が魍魎(罔両、罔象、方良、蝄蜽)とされ ...
皿かぞえ
■皿かぞえ[さら‐]▽解説 鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にある妖怪です。 井戸から半身を出した女の幽霊らしきものが火を吹き出しており、その火が三枚の皿を宙に巻き上げているかのように描かれています。 これは、ある家の下女が十枚組の皿のうち一枚を井戸に落とし ...