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■是荷鳥[ぜにとり]▽解説 江戸時代後期に出された瓦版形式の摺物に「火輪(ひりん)」と共に描かれている鳥で、大火の後の世情を風刺したものです。  この鳥の鶏冠は四文屋(安価な居酒屋)の田楽のごとく、両目は銭のような形をしていると言います。さらに翼は竹と材木板 ...

■ヨゲンノトリ▽解説 山梨郡市川村の名主・喜左衛門が記した『暴瀉病流行日記』安政五年八月の記事には、黒白二つの頭をもつ鳥の図とともに次のような風説が書き留められています。 このような烏が去年(安政四年)の十二月に加賀国白山に現れて「八、九月頃に世の人々が九 ...

■絜鉤[けっこう]▽解説 古代中国の伝説上の鳥で、疫病をもたらすと考えられていました。 『山海経』「東山経」によれば、絜鉤は䃌山に住み、形は鳧(けり、かも)のよう、尾は鼠に似ていて、木登りが上手であるといいます。また、この鳥が出現した土地には疫病が多くなる ...

■鸑鷟[がくさく]▽解説 鸑鷟(がくさく)は鳳凰の一種とされる神鳥で、中国後漢時代の字書『説文解字』にも既にその名がみられます。 南宋の王応麟による『小学紺珠』によれば、五種の鳳凰の仲間のうち、毛色に紫が多いものを鸑鷟と呼ぶといいます。 丹穴山に住む瑞祥の ...

■インモウ鬼[‐き]▽解説 山田野理夫著『アルプス妖怪秘録』で長野県伊那の妖怪として紹介されているものです。 伊那高遠の城下町に、廃寺となって今や名もわからなくなった寺がありました。 かつてここには京都の本山で修行を積んだ無外という住職がいましたが、ある ...

■インモラ▽解説 山田野理夫の著作にある妖怪で、『東北怪談の旅』では以下のように紹介されています。 長い間住職がいなかった羽州尾花沢のある寺に、本山から僧がやって来た時のことといいます。 村人は僧が逃げださないよう手厚くもてなして彼を迎えました。 しかし ...

■陰摩羅鬼[いんまらき]▽解説 文化六年(1809)に出された式亭三馬作、歌川国貞画の合巻『金神長五郎忠孝話』は実在の侠客・金神長五郎(こんじんちょうごろう)を主人公に据えた敵討ちの物語で、怪鳥・陰摩羅鬼の出現が上編の見せ場として描かれています。 長五郎と対立す ...

■陰摩羅鬼[おんもらき]▽解説 漢訳仏典を総集した『大蔵経』にその名があるとして紹介される怪鳥です。 林羅山による怪異小説集『怪談全書』には、中国宋代、廉布の『清尊録』にあるものを訳した「陰摩羅鬼」の話が収録されています。 宋の時代、鄭州の崔嗣復(さいしふ ...

■鳳凰[ほうおう]▽解説 大陸から伝わった想像上の霊鳥で、その絢爛な姿は日本ほか東アジアの広い範囲で瑞祥として尊ばれ、絵画や彫刻の題材、建築物や調度品の装飾、図案としてもよく用いられてきました。 古くから知られており、前漢時代の『爾雅』や後漢の『説文解字 ...

■共命鳥[ぐみょうちょう]▽解説 中国後秦代の西域僧・鳩摩羅什(344~413)が訳した『阿弥陀経』によれば、極楽浄土には白鵠、孔雀、鸚鵡、舎利、迦陵頻伽、共命鳥(共命之鳥)の六鳥が常にあり、和雅なる声を発して仏の教えを伝え、これを聴く者に仏法僧の三宝を念じさせる ...

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