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■疫兎[えきと]▽解説 幕末の疫病流行の際に流布した噂のなかで語られたものです。 疫兎の名は駿河国富士郡大宮町の酒造家「桝弥」の当主・九代目弥兵衛の日記(袖日記)に記録されています。 安政五年(1858)八月晦日の記事には、江戸より帰ってきた人からの伝聞として、 ...

■毛だけの妖怪[け-ようかい]▽解説 水木しげるが遭遇した奇妙な物体です。 これは『日本妖怪大全』など、水木しげるの妖怪図鑑・事典系の書籍の「毛羽毛現」の項目で語られるもので、水木が家族と共に富士山の山小屋(別荘)に行ったときの出来事とされています。 一 ...

■なめだら牛[‐うし]▽解説 静岡県藤枝市にある青池の主といわれるもので『駿国雑志』に記述があることが知られています。 益頭(益津)郡の郡村(現・藤枝市)の青池の主は「なめだらうし」と呼ばれ、この主が吠えるときは決まって近いうちに雨が降ると伝えられていました ...

■宇津ノ谷峠の鬼[うつのやとうげ‐おに]▽解説 静岡県静岡市と藤枝市の境にある宇津ノ谷峠を舞台とする伝説に登場するものです。  宇津ノ谷峠北側の谷の下に梅林院という寺がありました。 この寺の住職は病に罹っており、身体には腫物を生じて耐え難い痛みに襲われて ...

■陰摩羅鬼[おんもらけ]▽解説 『駿国雑志』巻二十四下で紹介されているものです。  これは駿河国安倍郡安倍川原の渡頭、刑場に現れるものだといいます。 里人が語るところによれば、陰雨寂寞たる夜、安倍川の仕置場に奇火を見た者がいたといい、その色は青く、人が佇 ...

■赤王入道[あこうにゅうどう]▽解説 静岡県三島市大場の赤王地帯を治めていたとされる伝説的人物で、系譜や事績は不明ながら、豊臣秀吉に仕えた蜂須賀小六の弟であるともいわれています。 赤王入道についての詳細を記した文献資料などは未発見で、そのような人物が実在 ...

■どんどろ▽解説 昭和30年代頃から静岡県伊東市で土産物として販売されていた民芸品です。 木製の台座に紙粘土などを素材として作った奇怪な頭部を据えたもので、「どんどろ人形」「伊東のどんどろ」などの呼び名で知られています。 人形の由来書によれば、これは徳川家 ...

■川猿[かわざる]▽解説 「川猿」という妖怪に関する記述は『妖怪門勝光伝』と『三河雀』にあるものが現在よく引用されて知られています。 『妖怪門勝光伝』によれば、川猿は童子の姿となり、人語を操って狐のように人間を化かし害することがあるといいます。 しかし、 ...

■封[ほう]▽解説 慶長十四年(1609)四月四日、駿府城内に現れたといわれているものです。 『一宵話』の「異人」と題した記事はこのことを「旧記にも見ゆ」として、「或雑書の説」を紹介しています。 神祖こと徳川家康が駿府城にいた頃のある朝、庭に、小児のごとき形を ...

■出世猫[しゅっせねこ] ▽解説  『駿国雑志』に、駿河国安倍郡府中城(駿府城)内の怪異として記されているものです。  城の大手門より内、河内屋敷には一匹の黒猫がいるといわれていました。  たまたまこれを見かけた者は幸運に恵まれるといい、それが ...

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