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■毛坊[けぼう]▽解説 妖怪絵巻の一系統に描かれていたと推察される妖怪のひとつで、今のところ『諸国妖怪図巻』にあるものが確認できる唯一の例です。 「毛坊(けぼう?)」の絵姿は人のような頭と胴、先端が黒い爪のように尖った二本の手と四本の足、腰回りを覆う毛が特 ...

■端白姫[つましろひめ]▽解説 江戸時代に「猿蟹合戦」を当世風に脚色した絵本『今様噺猿蟹合戦』(作者不詳、岡山繁信か)の登場人物(蟹)です。 あるとき、猿の頭目「こけ猿」とその家来たちが、外出中であった蟹の「泡吹蟹太夫」を襲撃しました。 こけ猿の刀で蟹太夫は ...

■山辺赤蟹[やまべのあかかに]▽解説 『大石兵六夢物語』に登場する妖怪の一種です。 往来の人を誑かして頭髪を剃りあげてしまう薩摩・吉野の原の化け狐退治に挑んだ大石兵六は、次々に出現する化物たちの異様な姿にすっかり恐れをなし、一刻も早く鹿児島に逃げ帰って策 ...

■石蟹[いしがに]▽解説 『稲生物怪録』にある怪異のひとつです。 備後三次の武家の十六歳の少年・稲生平太郎は、隣家の三井権八と比熊山で肝試しを行って以後、自宅にて数々の怪異に遭遇するようになっていました。 七月五日の夜、平太郎が家を訪れた権八と話し込んで ...

■蟹鬼[かにおに]▽解説 化物尽くし絵に描かれている妖怪の一種で、湯本豪一氏所蔵の絵巻でその姿が確認されています。 その名のとおり蟹のような化物で、甲羅に顔があり、這いつくばるような姿勢で描かれています。▽註・化物尽くし絵巻…湯本豪一氏蔵。作者不明。12体 ...

■蟹娘[かにむすめ]▽解説 明和六年(1769)頃、江戸浅草の見世物興行では、両手の指が二本ずつの少女を「蟹娘」と名付けて披露していました。 外見が特異である以外には特段の芸もなかったようですが、名はそれなりに知られたらしく、『半日閑話』では浅草名物のひとつと ...

■平家蟹[へいけがに] ▽解説  日本近海に分布する蟹の一種で、甲羅の凹凸が人面のような模様を形作っています。  この顔は怒りあるいは苦悶の表情を浮かべる男のように見え、壇ノ浦の戦で海中に没した平家一族の怨霊が化したものと考えられて、平家蟹の名で ...

■蟹坊主[かにぼうず] ▽解説  大蟹あるいは化け蟹、蟹の化物などとも呼ばれる妖怪で、寺院の伝説や昔話として各地に伝わっています。  何度新しく住職がやってきても、その度にまたいなくなってしまう無住の寺に、あるとき旅の僧侶が泊まります。  する ...

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