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■亡霊牛[ぼうれいうし]▽解説 秋田県山本郡峰浜村(現・八峰町)でいう牛の妖怪です。 戦狐編著『秋田妖怪蒐異』によれば、国道101号線のある区間では真夜中に亡霊の牛が走るといいます。 かつて峰浜村の竹生橋とポンポコ山の間には牛の屠殺場があり、その跡地にあたると ...

■旧鼠[きゅうそ]▽解説 『絵本百物語』や『翁草』には、年経た鼠を「旧鼠」と称して、その怪異談を記した箇所があります。  まず、『絵本百物語』には二つの鼠にまつわる話が載せられています。 ひとつは大和の志貴(信貴)の話で、この鼠の毛の色は赤、黒、白の三色、 ...

■もみ▽解説 秋田藩士の人見蕉雨による随筆『黒甜瑣語』にあるものです。 著者の友人が語ったところによれば、阿仁山中には「モミ」と呼ばれる守宮(ヤモリ)のようなものがいるといいます。 これは人の腎水(精液)を好む虫で、阿仁山の草深い所には必ずいるといいます。  ...

■妲己のお百[だっき‐ひゃく]▽解説 江戸中期からの講談や芝居、読物類に登場した毒婦で、その冷酷非道な振る舞いに因み、殷の紂王の妃で稀代の悪女として知られる「妲己」の名を冠しています。 モデルとなったのは宝暦五年(1755)頃から始まった秋田藩のお家騒動(佐竹騒 ...

■からから小僧[‐こぞう]▽解説 『久保田城下百物語』に描かれている妖怪です。 頭頂に火を点した骸骨のような姿をしており、一つ目小僧が呼び集めた妖怪たちの中では最後に登場します。 「田仲ますがだ(地名か)のくわらくわら小僧」と名付けられており、変体仮名の「 ...

■シラサ猿[‐ざる]▽解説 秋田県由利郡に伝わるものです。 庄内山の「屏風」と呼ばれる、風にも翻ってしまいそうなクラ(絶壁)の上にいたという大猿で、何年生きたものか、全身が真っ白な毛に覆われ、いかなる猟師もこの猿には手を出せませんでした。 明治の頃、「山で ...

■林檎の怪[りんご-かい] ▽解説  秋田県仙北郡角館町に伝わる妖怪です。  昔、ある村に一人の爺が住んでいました。  ある晩のこと、この爺の家に妙な者がやって来たかと思うと、言うに事欠いて「糞ご馳走してけれ」と乞いました。あまりにも不思議な頼み ...

■クネ揺すり[-ゆ-] ▽解説  秋田県仙北郡角館町中川村に伝わる妖怪です。    クネとは生垣のことで、クネ揺すりは名の通り生垣を酷くゆする化物だといいます。  「伝承妖怪お題絵」2013年9月のお題でした。  どうやって揺らすんだろう…と思い ...

■小玉鼠[こだまねずみ] ▽解説  秋田県北秋田郡、仙北郡でマタギの間に伝わる妖怪です。  ハツカネズミの膨らんだような獣で、音を立てて破裂することがあるといいます。この音を聞くと不猟はもちろんのこと、様々な災難に見舞われることになると考えられ ...

■百足[むかで] ▽解説  ムカデ(百足、蜈蚣)は中国や日本各地に怪しい虫としての伝承が残されています。  『和漢三才図会』には、南方には一丈以上の大蜈蚣がいて牛を襲って喰うとの記述があります。  この大蜈蚣の革は太鼓の材料に、肉は食料として土地 ...

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