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■龍王兎[りゅうおううさぎ]▽解説 福岡県福岡市西区姪の浜にある臨済宗寺院・興徳寺の開祖である大応国師(南浦紹明)にまつわる伝説に登場するものです。 若き日の大応国師は留学生として宋に渡り、虚山の虚堂禅師に師事、八年の修業を経て帰国することになりました。  ...

■林田の怪[はやしだ‐かい]▽解説 福岡県立美術館寄託の化物尽くし絵巻に描かれている妖怪です。 筑前国上座郡林田(現・福岡県朝倉市林田)に現れた化物を絵に写したものと記されていますが、その姿は狩野派の絵師らが描いた化物絵において「赤口」と名付けられている妖 ...

■雉喰い[きじく‐]▽解説 江戸時代の『姫国山海録』にある怪物の一種で、斑点のある殻から青い首を出す蝸牛(かたつむり)のような姿で描かれています。 固有の名は記されていませんが、『絵でみる江戸の妖怪図巻』(善養寺ススム著、2015年刊)では「雉喰い」と命名されて ...

■鬼土鼠[おにつちねずみ]▽解説 化物尽くし絵巻の一種に描かれている妖怪で、現在は福岡県立美術館寄託の化物尽くし絵巻にあるものが確認されています。 筑後国松崎山中において地の底から地響きと共に何者かの呻き声が聞こえてきたので、土地の者が掘り返してみたとこ ...

■紫女[むらさきおんな]▽解説 『西鶴諸国ばなし』にある妖怪です。 筑前国の袖の湊に、仏道に深く思い入れ、三十歳まで妻も迎えず過ごしてきた某伊織という武士がいました。 初冬のある日、磯風を嫌って山奥に立てた一間四面の閑居で古に思いを馳せていたところ、突上 ...

■有馬の化け猫[ありま‐ば‐ねこ]▽解説 講談などを通して広まった化け猫話のひとつで、俗に鍋島、岡崎の化け猫と共に三大化け猫に数えられています。 江戸は赤羽にあった久留米藩有馬家の江戸屋敷を舞台にした怪猫譚で、岡崎の化け猫に次いで多く映画化もされています ...

■嘴犬[くちばしいぬ]▽解説 『怪奇談絵詞』などに描かれているものです。  寛保年間(1741~1744)、福岡唐人町にてある犬が嘴太烏(ハシブトガラス)のような頭部をもった子を産んだといいます。 この子犬は飯や魚を餌としたものの、生まれて早々に死んでしまったといい ...

■羽犬[はいぬ]▽解説 福岡県筑後市に伝わるもので、「羽犬塚」(八女郡羽犬塚村。のち羽犬塚町となり、合併により筑後市となった)という地名の由来であるといわれています。 天正十五年(1587)のこと。薩摩の島津氏征伐のため九州遠征を行った豊臣秀吉は羽の生えた犬を連 ...

■本木村の化物[もときむら‐ばけもの]▽解説 延宝八年(1680)頃から筑前国宗像郡本木村には化物が出没して住民を脅かしたとされ、『筑前国続風土記』にその顛末が載るほか、各種の写本、絵巻などが事件の内容を伝えています。 延宝八年、本木の庄屋に毎夜化物が訪れ、婦 ...

■馬の足[うま-あし] ▽解説  馬に関する怪異の中には、その足だけが出現するというパターンがいくつか確認されています。   福岡県の伝承には、夜になると古塀から出た木の枝に馬の足がぶら下がっていることがあり、その下を通ると蹴飛ばされるというもの ...

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