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■ゴリラ女王[‐ じょおう]▽解説 春海堂主人編『現代心中ばなし』(大正5年刊)は、当時の新聞で報道された心中事件などを紹介する書籍で、その中に「ゴリラ女王の戀」という一編があります。 大正三年(1914)八月、犀角採集のためにボルネオ・サンテンフに上陸した某氏の ...

■蛸女房[たこにょうぼう]▽解説 「蛤女房」に代表される、魚介が人間の女に化けて嫁入りする昔話の一種です。 以下に石川県金沢市に伝わる話を紹介します。 ある男の嫁さんが毎日作る「おつゆ」はえもいわれぬ美味しさでした。 どうしてこんなに美味しいものが作れる ...

■ひぶしみ▽解説 鹿児島県沖永良部島に伝わるものです。 昔、「岩の笛吹松小父」と呼ばれる男がいました。親も兄弟もない独り者で、毎日舟に乗り笛を吹いて過ごしていました。 あるとき笛吹松は海辺で見つけたヒブシミ(イカの一種。コブシメ)を捕え、それと交わりました ...

■蛇女房[へびにょうぼう]▽解説 日本各地に伝わる異類婚姻譚のひとつで、人間の女に化けた蛇が男の嫁となるものです。 正直者の貧しい男が旅の娘を家に泊めてやったところ、娘はそのまま男の嫁となって共に暮らすようになります。 やがて二人の間には男の子が生まれま ...

■カパㇳトノマㇳ▽解説 アイヌに伝わるカムイユーカラ(神謡)に登場する女神で、その名は「こうもり(kapat)奥方(tonomat)」を意味します。 天を住まいとし、縫物をして日々を過ごす蝙蝠の女神は、あるときアイヌコタン(人間界)から聞こえてきた、菜摘みに出た女たちの口 ...

■雌鶏婆[めんどりばば]▽解説 岩手県遠野に伝わる妖怪です。 ある所に夫婦が暮らしていました。 いくら働いても暮らしは一向に良くならず、世を儚んだ夫は、あるとき「いっそのこと狼にでも食われて死んでしまった方がいい」と山奥に赴き、狼の巣である岩穴の前に身を ...

■百足女房[むかでにょうぼう]▽解説 滋賀県甲賀郡には「むかで女房」という短い昔話が伝わっています。  むかでは体は黒いのに足は赤という取り合わせがかわいらしいので「むかでを嫁さんにほしい」と言った人がいました。 ところがいざ嫁に迎えてみれば、むかでのた ...

■氷柱女房[つららにょうぼう]▽解説 東北地方や新潟県などに伝わっているもので、氷柱女、しがま女房、すが女房、かねこおり女房などの呼び名もあります。 ある若者が軒に下がった氷柱を鋸で切りながら「この氷柱のように美しく、色の白い女房がほしい」と呟きます。  ...

■ゴリラ女房[‐にょうぼう]▽解説 沖縄県の「読谷村民話資料集」の一編として刊行された『儀間の民話』(昭和58年)には、大正五年生まれの話者による「ゴリラ女房」という民話が収録されています。 ある所に、島々を探検してまわる五、六人の若者の集まりがありました。 ...

■鶴女房[つるにょうぼう]▽解説 鶴が人間の女に姿を変え、助けてくれた人に恩返しをするという「鶴の恩返し」の話は日本各地に伝わっており、現在も絵本などを通じて広く知られています。 この種の話のうち、鶴が主人公である男の妻となって報恩する展開のものは「鶴女 ...

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