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■半田沼の赤べこ[はんだぬま‐あか‐]▽解説 福島県伊達郡桑折町の半田沼の主は赤牛(あかうし、あかべこ)であると伝えられています。 文治年間(1185~1190)、源義経が金売吉次を伴って平泉の藤原秀衡方へ向かおうとしていたときのこと。奥州の悪路である半田山にさ ...

■豚息子[ぶたむすこ]▽解説 九州や沖縄には豚と人間の異類婚姻譚が伝わっています。 その一例として、宮地武彦編『蒲原タツエ媼の語る843話』(平成18年)から、佐賀県嬉野の蒲原タツエ媼が語った「豚息子(豚婿入り)」という話を紹介します。 昔、ある所に子のない夫婦が ...

■猪婿[いのししむこ]▽解説 中四国地方では「猿婿入」型の昔話のひとつとして、猪と人間の娘が婚姻する話が伝わっています。 広島県比婆郡敷信村での例です。 昔、爺さんと三人の娘が暮らしていました。爺さんが荒れた畑を耕そうとしていると猪が現れて、娘のうち一人 ...

■ゴリラ婿[‐むこ]▽解説 「南島昔話叢書」の一冊『国頭村の昔話』(平成2年刊)には、沖縄県国頭郡国頭村で採集された「ゴリラ婿入」という昔話が収録されています。 語り手は明治24年生まれの女性で、話の内容は同じ沖縄の儀間で採集された「ゴリラ女房」に類似したもの ...

■狗国人[くこくじん]▽解説 『三才図会』など大陸の書物が伝える、中華圏外に存在すると考えられた異民族のひとつです。同書を範とする『和漢三才図会』『唐土訓蒙図彙』などでも紹介されており、これらを通じて日本でも知識は共有されていたものとみられます。 狗国の ...

■八房[やつふさ]▽解説 八房は曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』に登場する犬の名で、序盤から活躍し、後に続く長大な物語の根幹をなす重要な役割を演じます。 八房が初めて登場するのは第八回で、これはもと安房国長狭郡富山の先の村の百姓の家で生まれた犬の子であったと ...

■猿婿[さるむこ]▽解説 「異類婚姻譚」に分類される昔話のひとつで、日本全国に伝わっています。 「猿婿入り」「猿の婿様」とも呼ばれ、嫁入りする娘を主体として「猿の女房」などの題で記録されている場合もあります。 猿に耕作を助けてもらった男が、約束のために娘 ...

■鰻男[うなぎおとこ] ▽解説  岩手県岩手郡雫石村に伝わる妖怪です。  雫石村のある所(ヌマガエシという場所とされています)に美しい娘が暮らしていました。  この娘が年頃になると、毎夜どこからか見知らぬ男が通ってくるようになりました。  娘 ...

■アカマター ▽解説  アカマター(アカマタ)は沖縄県や奄美群島に棲息する夜行性で無毒の蛇です。奄美地方などではマッタブとも呼ばれます。  このアカマターが美男子に化けて女を誘惑するという、いわゆる蛇婿入り型の話が沖縄や奄美の各地に伝わっています ...

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