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■沢蔵司[たくぞうす]▽解説 東京都文京区小石川の沢蔵司稲荷は、元和六年(1620)に小石川伝通院内に祀られたのが始まりで、その数年前に伝通院の学寮に入った沢蔵司という僧が由来とされています。 優秀な沢蔵司はわずか三年ほどで浄土教の奥義を極め、元和六年の五月七 ...

■白蔵主[はくぞうす]▽解説 狂言『釣狐』では、狐罠のために一族をみな失った老狐が、罠を仕掛けた猟師の叔父にあたる白蔵主という僧に化けて彼の前に現れ、狐釣りをやめさせようとします。 狐の白蔵主は玉藻前狐が殺生石に変じた故事を引いて殺生を戒め、今後の狐釣り ...

■山辺赤蟹[やまべのあかかに]▽解説 『大石兵六夢物語』に登場する妖怪の一種です。 往来の人を誑かして頭髪を剃りあげてしまう薩摩・吉野の原の化け狐退治に挑んだ大石兵六は、次々に出現する化物たちの異様な姿にすっかり恐れをなし、一刻も早く鹿児島に逃げ帰って策 ...

■三目猴猿[みつめこうえん]▽解説 薩摩に伝わる大石兵六の物語を描いた『大石兵六物語絵巻』に登場する妖怪のひとつです。  薩摩・吉野の悪狐退治に赴いた大石兵六は、既に宇蛇や簑姥上といった化物に驚かされ、早くも消魂の気配。  振り返りもせず、ひたすら突き進 ...

■八尾狐[やおのきつね]▽解説 江戸幕府三代将軍・徳川家光(1604~1651)が病の床で見た夢には、八本の尾をもつ狐が現れたことがあるといいます。 このことは家光の乳母を務めた春日局が書いた『東照大権現祝詞』に記されています。 寛永十四年(1637)、大病を患ってい ...

■白毛八尾の狐[はくもうはちび‐きつね]▽解説 明治四十一年十二月、『朝鮮新聞』『東洋日の出新聞』『名古屋新聞』などで取り上げられた妖怪です。 韓国・仁川から東へ一里ほど行った所の某村では、数年にわたって奇妙な出来事が起きていました。 それは若者が他の村 ...

■七尾の古狐[しちび‐ふるぎつね]▽解説 明治29年5月の『名古屋絵入新聞』にて報じられているものです。 長野県東筑摩郡島田村字高松近傍の農家では、ある頃から頻りに家畜の鶏が盗み去られるようになっていました。 これは狐狸の仕業に違いないと、明治29年5月18日に ...

■尾三狐[おさんぎつね]▽解説 広島県佐伯郡湯来町に伝わる化け狐です。 焼場が近く、夜は人通りも少なくなる越峠(こえたお)には、尻尾が三本に分かれた知恵ある狐がおり、食物を背負って通る人は大抵これに化かされたといいます。 いつの間にか、この狐は越峠の尾三狐 ...

■五郎狐[ごろうぎつね] ▽解説  新潟県十日町市吉田に伝わる化け狐です。  この狐は大昔の「金毛九尾の狐」の生まれ変わりで、鉢の猫山の奥で生まれ、鉢と高島の村境に巣穴を作って棲んでおり、鉢の五郎狐と呼ばれていました。  巣穴は五郎狐が五百年 ...

■黴毒大王[ばいどくだいおう] ▽解説  船越敬祐が著した『絵本黴瘡軍談』の登場人物です。  開闢以来の陰気が凝り固まって生まれた存在であり、神変自在に宇宙を飛行する「金毛九尾白面の狐」は、人間を殺し尽くして全ての国土を魔界になさんと目論む恐 ...

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