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■地獄の犬[じごく‐いぬ]▽解説 江戸時代の仏教説話集『善悪業報因縁集』に「蘇生して地獄の苦を恐れ善人と成し事」という題の話があり、その内容は以下のようなものとなっています。 安永年間のこと。 豊後国臼杵領内に法泉庵村という所があり、住人のひとりに伝右衛 ...

■唐獅子[からじし]▽解説 香川県仲多度郡琴南町美合の伝承です。 氏神さんのカラジシ(唐獅子)は山で働く人を守るといわれています。 雌雄一対で、雄は氏神さんの命令があれば犬に姿を変えて駆けだし、雌もその後に従います。また、雌は弁当の丸い団子をいつも口にくわ ...

■犬頭の糸[いぬかしら‐いと]▽解説 『今昔物語集』巻第二十六には「参河の国に犬頭の糸を始めたる語」という三河特産の生糸の由来を説く話があります。 昔、三河国某郡に二人の妻をもつ郡司がおり、二人それぞれに養蚕をさせて多くの糸を生産していました。 あるとき ...

■犬神明神[いぬがみみょうじん]▽解説 飼い犬や猟犬が我が身を犠牲にして大蛇に狙われた主人を助けようとする伝説は日本各地に残されています。 その中の一類型としてよく知られているのが、犬が蛇を威嚇していると知らない主人が、自分の方を向いて荒れ狂う犬を不審が ...

■狗国人[くこくじん]▽解説 『三才図会』など大陸の書物が伝える、中華圏外に存在すると考えられた異民族のひとつです。同書を範とする『和漢三才図会』『唐土訓蒙図彙』などでも紹介されており、これらを通じて日本でも知識は共有されていたものとみられます。 狗国の ...

■人面犬[じんめんけん]▽解説 『街談文々集要』『我衣』など近世の随筆類や明治期以降の各種新聞紙には、人のような顔をした畸形とみられる犬が生まれたという記事が散見されます。 このような犬の誕生には人間の行いが関わっていたり、因果話が語られることもあります ...

■長七の犬[ちょうしち‐いぬ]▽解説 平仮名本『因果物語』には「家の狗 主の女房をねたみける事」と題する話があります。 摂津国兵庫のあたりに、大坂から酒を取り寄せて商いをする長七という者が住んでいました。 あるとき両親を亡くし、女房もいまだないために全くの ...

■甚六[じんろく]▽解説 『善悪報ばなし』にある「死したるもの犬に生るる事」は、人間から犬に転生した男の話です。 かつて江州守山の近郷には甚六という男がいました。 彼は生涯を通して慳貪愚痴(貪欲で無慈悲にして道理を知らないこと)であり、家内の者に対してもい ...

■元犬[もといぬ]▽解説 古典落語の演目のひとつで、「白狗」とも呼ばれています。原話は咄本『落噺桂の花』の一編「白犬の祈請」とされています。 その内容は以下のようなものとなっています。 浅草の蔵前八幡の境内を棲み処としていた白犬は「シロ」と呼ばれて参拝客 ...

■犬神女[いぬがみおんな]▽解説 中岡俊哉の著作で紹介されている妖怪のひとつです。 『妖怪大図鑑』(昭和53年)によれば、犬神女は犬が女性に化けた妖怪で、足と尻尾だけが犬のまま、その他は美しい人間の女の姿をしているといいます。 犬神女を見た人はみな、首に鋭い ...

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