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■李徴[りちょう]▽解説 中国唐代の伝奇小説や、これを元にした中島敦の「山月記」に登場する人物です。 いずれの作品でも、李徴は博学で才覚ある人ながら、やがて狂気に陥って人間から虎に変化するという数奇な運命をたどったことが語られています。 唐の張読による『 ...

■豹[ひょう]▽解説 豹は虎と同様に大陸から知識が伝来しており、近世以前の日本でも知られていました。 ただし、豹は虎の雌であるとも考えられていたことから、竹林に群虎を描いた絵画や寺社の彫刻では、虎のつがい・親子を表現するために豹の姿が使われていました。豹 ...

■窮奇[きゅうき]▽解説 大陸の伝説にて語られる獣です。 『山海経』「西山経」には、窮奇は邽(けい)山に棲み、牛のような姿で蝟(はりねずみ)のような毛を生やしているとあります。これは犬のような声で吠え、人を食らうともされています。 一方、「海内北経」では、窮 ...

■囓鉄[けってつ]▽解説 囓鉄(けつてつ、けってつ)また囓鉄獣とは大陸に伝わる想像上の獣で、その呼び名の通り鉄を囓る(食べる)ものと考えられていました。 その記述は古くは中国南北朝時代に成立したとされる『神異経』「中荒経」にもみられます。 これによれば囓鉄は ...

■絜鉤[けっこう]▽解説 古代中国の伝説上の鳥で、疫病をもたらすと考えられていました。 『山海経』「東山経」によれば、絜鉤は䃌山に住み、形は鳧(けり、かも)のよう、尾は鼠に似ていて、木登りが上手であるといいます。また、この鳥が出現した土地には疫病が多くなる ...

■火鼠[ひねずみ]▽解説 火鼠(かそ、ひねずみ、ひのねずみ)は火の中に棲むという想像上の動物で、その知識は大陸からもたらされました。 古くから知られていて、平安時代の『和名類聚抄』にも「比禰須三(ひねずみ)」の名がみえます。 『和漢三才図会』は『本草綱目』を ...

■隠鼠[ぶたねずみ]▽解説 寺島良安による『和漢三才図会』は隠鼠(いんそ、ぶたねずみ)または鼴鼠(えんそ。鼴はもぐらの意)、偃鼠、鼠母などと呼ばれる獣について、『本草綱目』を引用して次のように説明しています。 隠鼠は山林にいて、獣の類であり、鼠の類ではありま ...

■九色鹿[くしきろく]▽解説 日本に伝わってきた仏教説話のひとつで、釈迦の前世の物語(ジャータカ)とされるものに登場する鹿です。 『仏説九色鹿経』『六度集経』などの経典に記され、敦煌の壁画にもこの説話を描いたものがあるほか、日本では『今昔物語集』『宇治拾遺 ...

■魃[ひでりがみ]▽解説 魃(ばつ)は大陸に伝わる日照りをもたらす神で、書物を通じて日本にも情報が伝わってきたものです。  『山海経』「大荒北経」には妭(魃)という名の女神についての記述があります。妭は黄帝の娘で、黄帝と対立する蚩尤の眷属である応竜と雨師、風 ...

■天呉[てんご]▽解説 大陸に古くから伝わる水神の一種です。  中国古代の地理書『山海経』「海外東経」によれば、天呉は朝陽の谷に棲む神で水伯(水神)であるといいます。二つの川の間にいて、その姿は八首人面にして八足八尾。全身あるいは背中が青黄色だといいます。 ...

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