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■黄鮒[きぶな]▽解説 栃木県宇都宮市の郷土玩具「黄鮒(きぶな、黄ぶな)」は、黄色い魚の形をした張り子の縁起物です。  昔、宇都宮に天然痘が流行した際に黄色あるいは金色の大きな鮒が田川で獲れ、これを病人に食べさせたところ薬効があったという伝説が由来とされて ...

■庚申山の山猫[こうしんやま‐やまねこ]▽解説 曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』に登場する妖怪です。 下野の郷士の子・犬村大角(いぬむらだいかく)が仁義八行の霊玉を得た八人の勇士「八犬士」に加わるまでの物語に敵役として現れ活躍します。 時は文明十二年(1480)。  ...

■猿があち[さる‐]▽解説 『異魔話武可誌』に「下野国大矢山の猿かあち」として描かれた妖怪です。 滝の近くの岩窟で馬の足に食らいつく大猿で、地面には獲物の骨が散乱しています。 「かあち」は下野地方の方言で「かわり」の意らしく、猿かあちとは猿の化物といった ...

■口を利かない嫁さん[くち‐き‐よめ]▽解説 『下野昔話集』(加藤嘉一、高橋勝利編、昭和50年刊)には、栃木県芳賀郡茂木町に伝わる以下のような話が収録されています。  昔、ある所に男がいました。 この男が「口を利かない嫁さんを貰いたい」と言ったところ、隣の ...

■カテキ様[‐さま]▽解説 かつて栃木県佐野市上羽田町の龍江院には「カテキ様」あるいは「カテキ尊者」などと称する尊像が祀られていました。 頭巾をかぶった老婆の立像のようであったことから、村人にはカテキ婆ァとも呼ばれていたようです。 ある月のない暗い夜のこ ...

■青頭巾[あおずきん] ▽解説  『雨月物語』には「青頭巾」と題された鬼の物語があります。  昔、快庵禅師という徳の高い僧がおり、修行を終えたある秋に奥羽を目指して旅立ちました。  下野国富田の里に入ったところで日が暮れてしまったので、禅師は ...

■殺生石[せっしょうせき] ▽解説  栃木県那須地方などに伝わる怪石です。  妖婦玉藻前となって鳥羽上皇の寵愛を受けていた九尾の狐は、正体を見破られて三浦介、上総介らによって射殺されますが、その骸は毒石となって鳥獣を殺し続け、玄翁和尚に打ち砕か ...

■静か餅[しず-もち] ▽解説  栃木県芳賀郡に伝わる怪異です。  夜中に遠方からコツコツコツコツと餅の粉をはたくような音が聞こえてくるもので、音が近くなったときは搗き込まれるといって、箕を後ろ手に持つと財産が入るといいます。  反対に音が遠くな ...

■百目鬼[どうめき] ▽解説  栃木県宇都宮市大曽の伝説に登場する妖怪です。  その昔、藤原秀郷が宇都宮付近を通りかかった時のことです。  秀郷の前に白髪の老人が現れて「大曽村の北西にある、兎田という馬捨て場で待たれよ」と言うなり消えてしまいま ...

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