タグ:曲亭馬琴

■お頼[‐より]▽解説 曲亭馬琴の『箕輪奇談』(『宿六物語』『箕輪の比翼塚由来記』とも)の登場人物です。お頼の読みは「おより」ではなく「おらい」として紹介されていることもあります。 『箕輪奇談』は馬琴が市で買い求めた『近世稀有談』なる古書にある「宿六箕輪の ...

■ぼうずがっぱ▽解説 曲亭馬琴作の黄表紙『阴兼阳(かげとひなた)珍紋図彙』にあるものです。 曰く、雨がそぼそぼ降るときには「ぼうずがっぱ」という「かっぱ」が出ることがあります。 このかっぱは両腕がなくのっぺらぽんとして、その影はまるで火の見櫓のようです。  ...

■山鯨[やまくじら]▽解説 肉食禁忌の意識がまだ根強かった江戸時代後期、獣肉を売り、あるいは食べさせる店(ももんじ屋)では猪のことを「山鯨」という隠語で呼びつつ、公然と客に提供していました。猪肉が鯨肉に似ていたため、また鯨の一種すなわち魚の肉であるというこ ...

■伏姫神[ふせひめがみ]▽解説  伏姫神とは、曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』の登場人物・伏姫が死後に神霊として姿を現したときの呼び名です。 安房里見家当主・里見義実の愛犬・八房は主が戯れに放った言葉を真に受けて敵将安西景連を討ち取り、恩賞として義実の娘であ ...

■政木狐[まさきぎつね]▽解説 曲亭馬琴作の読本『南総里見八犬伝』に登場するものです。 狸が化けた妖尼妙椿の術のために不義密通の汚名を着せられて安房を出ることになった八犬士のひとり・犬江親兵衛は、江戸に到ると上野不忍池のほとりにある茶店に立ち寄りました。 ...

■妙椿[みょうちん]▽解説 曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』における悪役のひとりで、第百回より登場します。  蟇田素藤(ひきたもとふじ)は元山賊ながら、悪政をふるう上総館山城主・小鞠谷如満に対抗して人々の支持を得ると、遂には城を奪い取って新城主の座に上り詰めま ...

■庚申山の山猫[こうしんやま‐やまねこ]▽解説 曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』に登場する妖怪です。 下野の郷士の子・犬村大角(いぬむらだいかく)が仁義八行の霊玉を得た八人の勇士「八犬士」に加わるまでの物語に敵役として現れ活躍します。 時は文明十二年(1480)。  ...

■玉梓[たまずさ]▽解説  曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』に登場する人物で、物語の発端に深く関わる傾国の美女です。   安房四郡のうち長狭と平群の二郡を領地とし、多くの家臣を従える滝田城主・神余光弘(じんよみつひろ)はその満ち足りた境遇から驕り高ぶり、酒色に ...

■多羅阿伽[たらあか]▽解説 曲亭馬琴作の合巻(長編の草双紙の一種)『新編金瓶梅』に登場する妖怪です。 室町時代、応仁の乱後の混迷の世。 武士・大原武二郎武松は、謀略のため兄が殺害されたうえ汚名を着せられたことに端を発して、悪を懲らす数奇なる旅を続けていま ...

■恋の病犬[こい‐やまいぬ]▽解説 曲亭馬琴作『夢想兵衛胡蝶物語』後編にて主人公の夢想兵衛が巡った異郷のひとつ「煩悩郷」の産物として紹介されているものです。 人の女の顔をもつ獣で、解けた髪が背に流れて尾のようになっています。 これは「きみにあわん、きみに ...

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