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■牛巻の大蛇[うしまき‐だいじゃ]▽解説 尾張国愛知郡の「牛巻の淵」にかつて棲んでいたという大蛇で、牛馬をも取り巻いてしまうほどの巨体をもち、人民を悩ませていたと伝えられています。 江戸時代に編まれた尾張の地誌『尾張徇行記』や『尾張名所図会』には、大原真 ...

■勘五郎火[かんごろうび]▽解説 愛知県犬山市などに伝わる怪火で、「勘太郎火」とも単に「勘五郎」とも呼ばれたようです。 犬山市橋爪では次のように伝わっています。 橋爪の村、青木川の辺に、かつて勘五郎という百姓と老母が二人きりで暮らしていました。十八歳の勘 ...

■旧鼠[きゅうそ]▽解説 『絵本百物語』や『翁草』には、年経た鼠を「旧鼠」と称して、その怪異談を記した箇所があります。  まず、『絵本百物語』には二つの鼠にまつわる話が載せられています。 ひとつは大和の志貴(信貴)の話で、この鼠の毛の色は赤、黒、白の三色、 ...

■犬頭の糸[いぬかしら‐いと]▽解説 『今昔物語集』巻第二十六には「参河の国に犬頭の糸を始めたる語」という三河特産の生糸の由来を説く話があります。 昔、三河国某郡に二人の妻をもつ郡司がおり、二人それぞれに養蚕をさせて多くの糸を生産していました。 あるとき ...

■布団被せ[ふとんかぶ‐]▽解説 三河湾の佐久島に伝わる妖怪です。 民俗学者の瀬川清子が採集した情報をもとに柳田國男編『海村生活の研究』(昭和24年)にて「ふわっと来てスッと被せて窒息させる」と紹介されているのが知られていますが、現在これ以上の詳細を記録した ...

■岡崎の化け猫[おかざき‐ば‐ねこ]▽解説 文政十年(1827年)初演、四世鶴屋南北作の歌舞伎『独道五十三駅(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』は東海道の各宿場を舞台に劇が展開されるという趣向で、その中に十二単を着た化け猫が登場するくだりがあります。これを元にした話 ...

■馬魔[ぎば] ▽解説  『想山著聞奇集』にある妖怪です。  馬が提馬という病で突然死することを、尾張美濃ではギバと呼んでいたといいます。  このギバというのは一種の魔物で、馬の鼻から体内に入って尻から出ていくともいわれています。  『想山著 ...

■殺生石[せっしょうせき] ▽解説  栃木県那須地方などに伝わる怪石です。  妖婦玉藻前となって鳥羽上皇の寵愛を受けていた九尾の狐は、正体を見破られて三浦介、上総介らによって射殺されますが、その骸は毒石となって鳥獣を殺し続け、玄翁和尚に打ち砕か ...

■毛脚[けあし] ▽解説 『夜窓鬼談』にある妖怪です。  愛知県東部の本宮山に参詣に来た豊橋の商人某は、山の中腹を過ぎた辺りで悪天候に見舞われ、やむなく傍にあった木の根元に腰を下ろしました。  暫く休憩していると、十六歳ほどの若い女が着物の裾を ...

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