タグ:広島県

■黒眚[しい]▽解説 牛や馬に危害を加える害獣として各地に伝えられているものです。 『大和本草』や『和漢三才図会』といった本草書では、「しい」には「黒眚」の字があてられています。「黒眚」は中国明代の『震澤長語』などに記述がある怪獣で、黒い気をまとって素早 ...

■黒雲の大喝[こくうん‐たいかつ]▽解説 明治八年(1875)六月三十日に『東京日日新聞』にて報じられた事件で、後に錦絵新聞としても描かれたものです。 安芸国沼田郡楠木村の木挽・佐次郎は女房の美しさに心を奪われて、彼女ばかりを大切に扱って両親のことを軽んじてい ...

■けばおいわこ▽解説 常光徹編著『みんなの学校の怪談 緑本』(平成7年刊)にて、広島県からの読者投稿を元に紹介されている妖怪です。 これはある学校に出没するもので、遅くなってから下校しようとする子供の後を雨音のような音を伴ってつけていき、誰かと問えば「けば ...

■猪婿[いのししむこ]▽解説 中四国地方では「猿婿入」型の昔話のひとつとして、猪と人間の娘が婚姻する話が伝わっています。 広島県比婆郡敷信村での例です。 昔、爺さんと三人の娘が暮らしていました。爺さんが荒れた畑を耕そうとしていると猪が現れて、娘のうち一人 ...

■擂木手[すりこぎて]▽解説 『稲生物怪録』諸本にみえる怪異のひとつです。 備後三次の武士である十六歳の少年・稲生平太郎(のち武太夫)は、隣家の三井権八と比熊山で肝試しの百物語を行って以後、自宅にて一ヶ月にわたり数々の怪異に遭遇することとなりました。 武 ...

■広島伝馬町の怪物[ひろしまてんまちょう-かいぶつ]▽解説 『姫国山海録』にあるものです。 同書の記述によれば、これは芸州広島の伝馬町に暮らす馬方の幸松の妻が、三十三歳の二月に産んだ「怪物」で、身の丈は一尺八寸、手足は三、四寸ほどで、足は三本あったといいま ...

■石蟹[いしがに]▽解説 『稲生物怪録』にある怪異のひとつです。 備後三次の武家の十六歳の少年・稲生平太郎は、隣家の三井権八と比熊山で肝試しを行って以後、自宅にて数々の怪異に遭遇するようになっていました。 七月五日の夜、平太郎が家を訪れた権八と話し込んで ...

■尾三狐[おさんぎつね]▽解説 広島県佐伯郡湯来町に伝わる化け狐です。 焼場が近く、夜は人通りも少なくなる越峠(こえたお)には、尻尾が三本に分かれた知恵ある狐がおり、食物を背負って通る人は大抵これに化かされたといいます。 いつの間にか、この狐は越峠の尾三狐 ...

■出雲国五郎左衛門[いずものくにごろうざえもん]▽解説 備後三次の武家の少年・稲生平太郎(武太夫)が一ヶ月にわたって数々の怪異に遭遇し、山ン本五郎左衛門なる魔王と対面した話は『稲生物怪録』の名で広く知られています。 『近世風聞・耳の垢』にも同様の記述があ ...

■石川悪四郎[いしかわあくしろう]▽解説 『耳嚢』巻十「怪棒の事」という記事にある妖怪です。 芸州浅野家の家臣、五太夫は齢七十を過ぎても至って健康で、文化五年頃には江戸勤番へ出ていました。 この五太夫が十五歳の時、次のようなことがあったといわれています。 ...

↑このページのトップヘ