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■亡霊牛[ぼうれいうし]▽解説 秋田県山本郡峰浜村(現・八峰町)でいう牛の妖怪です。 戦狐編著『秋田妖怪蒐異』によれば、国道101号線のある区間では真夜中に亡霊の牛が走るといいます。 かつて峰浜村の竹生橋とポンポコ山の間には牛の屠殺場があり、その跡地にあたると ...

■もうねん▽解説 菊哉近二(二代国麿)が描いた「新作おばけ野噺」(明治十九年)にある妖怪のひとつです。 これは牛が化けて出たもので、車輪柄の着物をきて、幽霊のように蹄を前に垂らしています。 どうやら「妄念」と牛の「もう」という鳴き声をかけた洒落で描かれた絵の ...

■おさよ▽解説 河竹黙阿弥作、明治十三年(1880)初演の歌舞伎『木間星箱根鹿笛(このまぼしはこねのしかぶえ)』の登場人物です。 本作は文明開化後の時代を舞台にした散切り物の怪談芝居で、ガス照明を用いた幽霊の演出も当世風であったため「神経病の二番目」と呼ばれて好 ...

■岩藤[いわふじ]▽解説 岩藤は浄瑠璃、歌舞伎『鏡山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)』などに登場する人物で、歌舞伎における女の敵役の代表格です。 実在の大名の奥女中などを元にして創作され、演じられてきたといわれ、初代尾上松助が文化二年(1805)に岩藤を演 ...

■敷島[しきしま]▽解説 講談や歌舞伎の「敷島怪談」ものの登場人物で、無実の罪を着せられて殺されたために亡霊となって現れる遊女です。 講談をもとに書かれた河竹黙阿弥作、明治二年(1869)初演の歌舞伎『好色芝紀島物語(廓文庫敷島物語)』のあらすじは以下のようなも ...

■お蔦[-つた]▽解説 河竹黙阿弥作、明治十六年(1883)初演の歌舞伎『新皿屋舗月雨傘(しんさらやしきつきのあまがさ)』の登場人物です。 魚屋太兵衛の娘お蔦は、芝愛宕下にある旗本・磯部主計之助(いそべかずえのすけ)の屋敷へ妾奉公に上がり、その器量の良さを気に入ら ...

■おきつ▽解説 明和(1764~1772)の頃に江戸谷中の笠森稲荷門前の水茶屋「鍵屋」で働いていたお仙は、当時大評判をとった看板娘でした。鈴木晴信の美人画の題材となったお仙は人々の注目の的となり、お仙見たさに訪れる客で鍵屋は繁盛、笠森稲荷の参拝も増加したといわれて ...

■お岩の鼠[‐いわ‐ねずみ]▽解説 「四谷怪談」に登場するお岩は子年の生まれとされ、鶴屋南北作『東海道四谷怪談』の作中においてもお岩の亡霊が鼠を使って復讐を仕掛ける場面がたびたびみられます。 毒薬を盛られ恐ろしい顔貌に変わり果てて衰弱したお岩は、倒れ込ん ...

■綾子[あやこ]▽解説 明治時代に日本に滞在したイギリス人リチャード・ゴードン・スミス(1858~1918)は博物学や日本の民話・伝説の収集に傾倒しており、各地で聞き集めた話を記録し、日本人絵師による挿絵を添えて『Ancient Tales and Folklore of Japan』を出版しました ...

■お頼[‐より]▽解説 曲亭馬琴の『箕輪奇談』(『宿六物語』『箕輪の比翼塚由来記』とも)の登場人物です。お頼の読みは「おより」ではなく「おらい」として紹介されていることもあります。 『箕輪奇談』は馬琴が市で買い求めた『近世稀有談』なる古書にある「宿六箕輪の ...

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