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■油虫の祟り[あぶらむし‐たた‐]▽解説 『奇談雑史』には「油虫のたゝりの事」と題して次のような話があります。 大坂のとある借家に暮らす女は幼い頃から油虫(あぶらむし。ここではゴキブリのことと思われる)をひどく嫌って、見かけたときはいつも熱湯を浴びせて殺し ...

■ヨーシーグサル▽解説 17世紀オランダのアルノルドゥス・モンタヌスが著した『東インド会社遣日使節紀行』(1669年。英題を訳した『日本誌』の名でも知られる)は江戸参府を果たしたオランダ使節団による日本の紀行という体裁の書物で、各国語に訳されて当時の欧州で広く読 ...

■赤猪[あかい]▽解説 赤い猪にまつわる伝説は『古事記』にある大国主命の話がよく知られています。  因幡の八上比売(やがみひめ)を娶った大国主(大穴牟遅)は、同時に求婚していた大勢の兄たち(八十神)から激しい嫉妬を向けられることとなりました。 伯耆国手間山本に ...

■鬼形の指[きぎょう‐ゆび]▽解説 『怪醜夜光魂』巻之二には「龍田といふ遊女の指鬼形になりし事」という話があります。 龍田という女は京堀川の生まれで、さる大家への奉公を経て十九の頃から白拍子(歌舞を演じる遊女)となりました。後に事情があって故郷を離れ、難波 ...

■満寿守大神[ますもりおおかみ]▽解説 昭和期に大阪府大阪市東淀川区の中津町あたりに建立された稲荷社の由来について、次のような話が伝わっています。 昭和八年の三月頃、裏通りのとある一家のお内儀の気が変になりました。 続いて同家の十二、三歳の娘も異状を呈す ...

■大光寺の怪異[だいこうじ‐かいい]▽解説 『絵本小夜時雨』にある怪異です。 守口(現・大阪府守口市)にあり、とある貴家の祈願所となっていた大光寺での出来事です。 ある時、この寺に田龍光雄という武士が宿泊しました。 彼が夜中にふと目を覚ますと、背が高く、青 ...

■巴[ともえ] ▽解説  『西鶴諸国ばなし』には「鯉の散らし紋」と題した次のような話があります。  河内国の「内助が淵」の水は、昔から干上がったことがないといわれています。  かつてこの池の堤には、内介(ないすけ)という漁師が一軒家を建て、妻 ...

■びいがん御坊[‐ごぼう] ▽解説  『異魔話武可誌』に「びいがんこ坊」の名で描かれたもので、後に十返舎一九が改竄本『列国怪談聞書帖』で「びいがん(弭已介牟)御坊」なる妖怪と解釈して物語を付け加えました。  『列国怪談聞書帖』「びいがん御坊」は ...

■飛乗物[とびのりもの] ▽解説  『西鶴諸国ばなし』にある妖怪です。    寛永二年(1625)初冬、摂津国池田の里の東、呉服(くれは)の宮山、絹掛松の下に、まだ新しい女性用の乗物駕籠が捨てられていました。  柴刈りの童子がこれを見つけ、話を聞いた町の ...

■鼈[すっぽん] ▽解説  すっぽん(鼈、泥亀)は各地で妖怪視されていました。河童と同じような性質が伝えられることも多く、たとえば京都府や兵庫県などでは人を水中に引き込むことがあるといわれていました。  執念深い性質から人に祟りをなした話も多く伝わ ...

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