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■野荒らしの虎[のあ-とら]▽解説 彫像や絵画の動物が動き出して近在を荒らすため釘や縄で封じられるという話は、左甚五郎や土地土地の名工の技巧を語る逸話として各地に伝わっています。 和歌山県紀の川市の粉河寺本堂にある虎の木像は徳川吉宗が寄進したもので、左甚 ...

■ひとみさん▽解説 『学校の怪談11』(学校の怪談編集委員会編、平成4年)に、埼玉県深谷市からの投稿として載るものです。 ある学校のトイレの三番目のドアを二回開閉するとドアが開かなくなってしまうといい、これは「ひとみさん」が押さえているからだといわれました。  ...

■夜道怪[やどうかい]▽解説 埼玉県秩父地方に伝わる人さらいの妖怪の一種で、柳田國男の論考集『山の人生』で言及されていることで知られています。 秩父では子供が行方不明になるのを「隠れ座頭に連れていかれた」とか「ヤドウカイに捕られた」といい、ヤドウカイはヤ ...

■船越村の奇怪[ふなこしむら‐きかい]▽解説 『閑窓瑣談』に記されている怪異です。 享保元年(1716)六月の出来事です。 武州崎玉郡の船越村には佐五右衛門という百姓が家族五人で暮らしていました。子は三人で、十五、六歳の兄と十二、三歳の弟、末は二歳の女の子でし ...

■ぎゅわん坂[-ざか] ▽解説  埼玉県日高市高萩に伝わる怪異です。  ぎゅわん坂と呼ばれる坂は、かつて鬱蒼と樹木が茂る七曲りの急坂だったといいます。  後醍醐天皇の時代、高萩弥勒寺には討幕の企てに参加する行安という僧がいました。  やがて謀は外 ...

■オクポ ▽解説  埼玉県日高町に伝わる妖怪です。  暗い大木に寝泊まりしていて、暮れ方になると鳴くといいます。  子供がよく泣くとこれが来るともいわれました。また、オクポが聖天院で鳴くと人が死ぬが、向山で鳴くと晴れになり、いいことがあるともい ...

■伊草の袈裟坊[いぐさ‐けさぼう] ▽解説  埼玉県比企郡川島町伊草に棲むと伝わる河童です。  法師のように袈裟を纏っていることからこの名で呼ばれたといい、周辺の河童たちは毎年袈裟坊に人間のはらわたを中元として献上したといいます。また袈裟坊は悪 ...

■川天狗[かわてんぐ] ▽解説  東京都奥多摩、神奈川県津久井郡、山梨県南都留郡、埼玉県秩父地方などに伝わる妖怪です。  東京都西多摩郡小河内村、多摩川の大畑淵には川天狗が昔住んでいたといいます。  川天狗は人に危害を加えず、いつもしょんぼりと ...

■血塊[けっかい]▽解説 埼玉県、神奈川県、長野県などに伝わる妖怪です。長野県ではケッケとも呼ばれます。 これは妊婦から産まれることがあるもので、毛むくじゃらで口や鼻が牛に似ているとされています。 生まれ出ると縁の下に駆け込む、あるいは囲炉裏の自在鉤に登 ...

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