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■猫又童子[ねこまたどうじ]▽解説 鼠を主人公とした十返舎一九作、寛政九年(1797)刊の黄表紙『家内安全鼠山入』に登場する猫です。 作中では専ら「二又猫」と呼ばれ、猫又童子という名が出てくるのは一回きりです。 大黒様のお使いである白鼠・源頼光は打出の小槌のお ...

■切子灯籠の化物[きりこどうろう‐ばけもの]▽解説 切子灯籠(切籠灯籠、盆灯籠)は盂蘭盆会の際に寺院や家の軒に吊り下げる灯籠です。火を灯す部分は角を落とした切子形で、四束の細長い白紙を付けて垂らしたものが一般的です。 化物の世界の年中行事を描いた文化五年(18 ...

■居候の幽霊[いそうろう‐ゆうれい]▽解説 十返舎一九作『化皮太鼓伝』の登場人物です。 化け物たちが暮らす世界で、世話好きの「穴主」ももんじいが、飲んだくれの白だわしの乱暴なふるまいに泣くおちよぼんを助けた頃の出来事です。 行くところのないおちよぼんを我 ...

■五郎左衛門狐[ごろうざえもんぎつね]▽解説 十返舎一九作『化皮太鼓伝』に登場する狐です。  木枯らしの森の狐の長「のまわり狐」のもとに手下を差し向け強盗をはたらいた結果、彼に力を貸す豪傑・見越入道に懲らしめられた安倍山の妖怪の頭領・山彦。 雪辱を誓って ...

■角兵衛狸[かくべえだぬき]▽解説 十返舎一九作『化皮太鼓伝』の登場人物のひとりとして活躍する化け狸です。 荒くれ者の妖怪・白だわしが地獄の鬼たちを相手に乱暴狼藉をはたらいた末に捕えられ、地獄へ連行されようとしていた時のことでした。 鬼たちの行く手に、目 ...

■安倍山の山彦[あべやま‐やまびこ]▽解説 十返舎一九作『化皮太鼓伝』に登場する妖怪です。 箱根の先で繰り広げられた、木枯らしの森の化け狐と魍魎の婚儀を巡る騒動。妨害を企む狸の一味がうち散らされて一段落ついたかと思いきや、ある夜の丑三つ時、恐ろしげな顔つ ...

■おちよぼん▽解説 十返舎一九作『化皮太鼓伝』に登場する妖怪です。 昔から羽州の山中に暮らす「魍魎」は、数多の眷属を従える大物の化物でした。その息子の魍魎はまだ年若く、近所に住む化物の娘・おちよぼんと将来を誓い合っていたものの、互いの親に口出しされること ...

■佐伯友尾[さえきともお]▽解説 勝川春英の『異魔話武可誌』には「小はだ小平次」の名で、蓮の葉を笠のごとく被り、全身に藻を纏いつかせた怪物が水辺に立つ姿が描かれています。 その名が示すとおり、元来これは安積沼で殺害され、幽霊となって妻と間男に祟る「小幡小 ...

■すじかぶろ▽解説 勝川春英の『異魔話武可誌』には、鱗で身体を覆った頭の大きな妖怪「すじかぶろ」が茶を運んでいる姿が描かれています。 同作の図を流用した『列国怪談聞書帖』では、この妖怪に以下のような物語が付け足されました。 昔、奈良の木辻に初めて郭が開か ...

■猿があち[さる‐]▽解説 『異魔話武可誌』に「下野国大矢山の猿かあち」として描かれた妖怪です。 滝の近くの岩窟で馬の足に食らいつく大猿で、地面には獲物の骨が散乱しています。 「かあち」は下野地方の方言で「かわり」の意らしく、猿かあちとは猿の化物といった ...

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