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■イセポテレケ▽解説 アイヌに伝わる兎と波に関する俗信です。 海に白波が立つ様子をイセポ(兎)テレケ(跳ねる)と言い、沖では兎の名を口にしないことになっていました。うっかり兎の名を呼んでしまった場合、波が来て海が荒れると考えられていました。そのため、イセポに ...

■イワイセポ▽解説 アイヌに伝わる妖怪の一種です。 山中に棲む悪鬼の一種で、名前のイワは岩山、イセポは兎を意味します。 その身体は甚だ大きく、兎のような形をしていて、耳の長さは二、三尺もあるといいます。また、体色は黒く、鳴く声は鹿のようであるとされていま ...

■イソポトノ▽解説 イソポトノあるいはイセポトノはアイヌの伝承にみられる大きな兎で、イセポは兎、トノ(殿)は王または有力者などを意味する語です。 北海道千歳郡千歳町(現・千歳市)にあったオサツコタン(長都集落)の人々の間では、ポロヌプリ(馬追山)にイソポトノがい ...

■泣く木[な‐き]▽解説 北海道の夕張郡栗山町桜丘、国道234号線沿いには、昭和四五年(1970)の夏まで「泣く木」と呼ばれるハルニレの木がありました。 この木が「泣く木」と呼ばれるようになった発端は大正時代、あるいは昭和七年(1932)頃のことといわれています。 栗山 ...

■リョウ子さん[‐こ‐]▽解説『学校の怪談6』(学校の怪談編集委員会編、平成4年)に北海道苫小牧市からの投稿として載るものです。 ある学校の三階のトイレで、入口から三番目、五番目の個室で「リョウ子さん」の名を呼び、その悪口を言うと、一カ月後に病気になるといい ...

■権六狸[ごんろくだぬき]▽解説 北海道留萌に伝わる民話に登場する化け狸です。 高橋明雄による民話集『シュシュシナイの権六狸』(昭和56年)に基づいて内容を紹介します。 留萌と増毛の境にあるシュシュシナイ(アイヌ語で「柳のある河原」の意)という所に狸の権六が住 ...

■ラガル▽解説 ポルトガル語「lagarto」はトカゲを意味する言葉で、『日葡辞書』では竜が訳語としてあてられています。  これと語源を同じくすると思われる「ラガルト」という海外の生物の記述が、江戸時代中頃の『華夷通商考』にも見られます。 「ラガルト」という魚の ...

■落斯馬[らしま]▽解説 イエズス会宣教師で清の康熙帝にも仕えたフェルディナント・フェルビースト(漢名・南懐仁。1623~1688)が著したとされる漢訳世界地誌『坤輿外紀』には、海獣の一種として「落斯馬」なるものが挙げられています。 曰く、その体長は四丈ほど、尾は ...

■テケテケ▽解説 主に下半身が欠損した人間の姿をした亡霊、妖怪の類として語られるもので、噂は1980年代から90年代頃に広く流布したようです。 手や肘を盛んに動かして接近してくる際の擬音が「テケテケ……」であることからこの名で呼ばれるものと一般的には理解されて ...

■カパㇳトノマㇳ▽解説 アイヌに伝わるカムイユーカラ(神謡)に登場する女神で、その名は「こうもり(kapat)奥方(tonomat)」を意味します。 天を住まいとし、縫物をして日々を過ごす蝙蝠の女神は、あるときアイヌコタン(人間界)から聞こえてきた、菜摘みに出た女たちの口 ...

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