タグ:化物尽くし絵巻

■毛坊[けぼう]▽解説 妖怪絵巻の一系統に描かれていたと推察される妖怪のひとつで、今のところ『諸国妖怪図巻』にあるものが確認できる唯一の例です。 「毛坊(けぼう?)」の絵姿は人のような頭と胴、先端が黒い爪のように尖った二本の手と四本の足、腰回りを覆う毛が特 ...

■鬼土鼠[おにつちねずみ]▽解説 化物尽くし絵巻の一種に描かれている妖怪で、現在は福岡県立美術館寄託の化物尽くし絵巻にあるものが確認されています。 筑後国松崎山中において地の底から地響きと共に何者かの呻き声が聞こえてきたので、土地の者が掘り返してみたとこ ...

■大化[おっか]▽解説 化物尽くしの絵巻に描かれている妖怪の一種です。 丸みを帯びた体に足が一本ついているという姿は、土佐派の絵師らが描いてきた「百鬼夜行絵巻」にみえる丸く赤い妖怪が元になっているものと思われます。 この形の妖怪は複数の作に描かれています ...

■馬肝入道[ばっかんにゅうどう]▽解説 湯本豪一氏が収集した化物尽くし絵巻に描かれている妖怪の一種です。 黒衣を纏った大きな鼻と耳、白い髭が特徴的ですが、類例が発見されていないこともあってなぜ馬肝入道という名前なのかはよく分かっていません。 ▽註・化物尽 ...

■加津波[かつは]▽解説 東洋大学附属図書館蔵の妖怪絵巻に描かれている妖怪です。 他の化物尽くし絵巻における「河童」を描いたもので、基本的な造形や構図は他の作品とも概ね共通しています。 しかし赤い目の焦点は合わず、全身は黄色、肘から先の手が異様なまでに細 ...

■ぬりかべ▽解説 化物尽くしの絵巻物に描かれている妖怪の一種です。 米国ブリガムヤング大学ハロルド・B・リー図書館所蔵の妖怪絵巻に描かれている「ぬりかべ」は、大きな顔に三つの目、象のように垂れた耳と黒い二本の牙をもつ「犬か獅子のよう」とも形容される四足獣型 ...

■亡魂[ぼうこん]▽解説 「亡魂」とは読んで字のごとく亡者の魂、特に成仏できず現世をさまよう幽霊、亡霊の類を指す言葉です。 北斎季親による化物尽くし絵巻には「亡魂」と名付けられた青白い肌に長髪を垂らした人型の怪が描かれています。 これは佐脇嵩之『百怪図巻 ...

■蛇女[じゃじょ]▽解説 化物尽くしの絵巻物に描かれる妖怪の一種で、『百妖図』でその姿が確認されています。 顔は人間の女、体も人のようであり衣服を纏っているものの、胸元は蛇腹のように段があり、足にも鱗が生じています。また、裾からはやはり蛇のような太い尾が ...

■へらほう▽解説 福岡県立美術館寄託の化物尽くし絵巻に描かれている妖怪のひとつです。 姿は妖怪絵巻に多くみられる「ぬっぺっぽう」などと名付けられる妖怪の模倣ですが、典型例とは異なり赤い唇がついているのが特徴的です。 詞書によると、これは奥州より現れるもの ...

■海男[うみおとこ]▽解説 化物尽くし絵巻に描かれる妖怪の一種で、米国ブリガムヤング大学ハロルド・B・リー図書館所蔵の妖怪絵巻などにその姿があることが確認されています。 同じ絵巻に描かれている「海坊主」の近くを泳ぐ赤い魚のような妖怪で、全体像は波と「ぬりか ...

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