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■恵勝[えしょう]▽解説 『日本霊異記』上巻「僧の湯を涌す薪を用ちて他に与へ、牛と作りて役はれ、奇しき表を示しし縁」の登場人物です。 延興寺という寺の僧侶である釈恵勝(しゃくえしょう)は、寺で湯を沸かすための薪を一束盗み、他人に与えたあとで死亡しました。  ...

■九色鹿[くしきろく]▽解説 日本に伝わってきた仏教説話のひとつで、釈迦の前世の物語(ジャータカ)とされるものに登場する鹿です。 『仏説九色鹿経』『六度集経』などの経典に記され、敦煌の壁画にもこの説話を描いたものがあるほか、日本では『今昔物語集』『宇治拾遺 ...

■犬頭の糸[いぬかしら‐いと]▽解説 『今昔物語集』巻第二十六には「参河の国に犬頭の糸を始めたる語」という三河特産の生糸の由来を説く話があります。 昔、三河国某郡に二人の妻をもつ郡司がおり、二人それぞれに養蚕をさせて多くの糸を生産していました。 あるとき ...

■阿弥陀魚[あみだうお]▽解説 中国遼代の僧・非濁が編んだ仏教説話集『三宝感応要略録』などにあるもので、日本では『今昔物語集』天竺部に収められています。 以下に『今昔物語集』巻第四「執師子国の渚に大魚寄せたる語」に基づいて内容を紹介します。  昔、天竺の ...

■百頭[ひゃくとう]▽解説 仏教説話に登場する、百の獣の頭を有する大魚です。 出典は『賢愚経(賢愚因縁経)』巻第十「迦毘梨百頭品」第四十四で、日本では『今昔物語集』巻二がこの話を紹介しています。 『今昔物語集』「畜生の百の頭を具せる魚の語(畜生具百頭魚語) ...

■韋慶植の娘[いけいしょく‐むすめ]▽解説 中国唐代の仏教説話集『冥報記』にある話で、『法苑珠林』や『太平広記』に引用されているほか、日本では『今昔物語集』『宇治拾遺物語』などに収録されています。 『今昔物語集』震旦部「震旦の韋の慶植、女子の羊と成れるを ...

■牛頭[ごず] ▽解説  地獄で罪人を責めたてる獄卒たちは様々な動物の頭をしていますが、なかでも牛馬の頭をもつものは牛頭馬頭と称して獄卒の代表格とみなされ、数々の地獄絵にその姿をみることができます。  説話集には現世に現れた牛頭についての記述 ...

■百足[むかで] ▽解説  ムカデ(百足、蜈蚣)は中国や日本各地に怪しい虫としての伝承が残されています。  『和漢三才図会』には、南方には一丈以上の大蜈蚣がいて牛を襲って喰うとの記述があります。  この大蜈蚣の革は太鼓の材料に、肉は食料として土地 ...

■猿神[さるがみ] ▽解説  「猿神退治」の話は日本全国に伝わっており、古い例では『今昔物語集』にある「飛騨の国の猿神、生贄を止めたる語」「美作国の神、猟師の謀に依りて生贄を止めたる語」が知られています。  旅の法師や侍などがある村を訪れると ...

■目玉しゃぶり[めだま-] ▽解説  南條武『完全図解 妖怪ミステリー』やその他の児童書などで紹介されている妖怪です。986年に近江瀬田の唐橋に現れたとされています。  橋に立つ美女が旅人に箱を渡し、中身を見ず橋の袂にいる別の女に届けてほしいと言います ...

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