
■チクショウ
▽解説
日本妖怪博物館(広島県三次市)蔵、東海坊散人作の『妖怪尽くし絵巻』(昭和時代)に描かれている妖怪の一種です。
骨だけの獣のような外見で、頭および背骨と肋骨は人のもので、四足が獣の骨で構成されています。
名は「チクシャウ」と記されていて、チクショウ(畜生)を意味するものと思われます。
▽註
・『妖怪尽くし絵巻』…東海坊散人(未詳)が昭和期に制作した妖怪絵巻。創作と思しき10種類の妖怪が描かれている。湯本豪一氏が収集した2作品が確認されているが、制作の経緯や意図等は不明。湯本豪一著『古今妖怪纍纍』(2017年刊)に一部掲載。
三次市の日本妖怪博物館開館一周年を勝手によろこんで描いたものです。この事態なので残念ながら今は臨時休館中ですが……まぁ骨休め中ということで、骨の妖怪です。
ちなみに開館時にはチョキチョキを描いておりました。
それにしても人の骨を素材にしといて「畜生」って、痛烈な皮肉がこもってるようにも感じますね~。いや、皮も肉もないんですけども。
コメント
コメント一覧 (4)
この造形物をこしらえて「チクショウ」とネーミングした奴はセンスがあるけど
間違いなく性格悪いと思います
こういう闇の知識人(職人)が妖怪を創り出すのも歴史の一側面って感じがしますね
東海坊の絵巻にいる妖怪って骸骨や人の頭部を別の何かにくっつけたデザインが多いんですよね。イカサマ見世物と通じるいかがわしいセンスが癖になります