やみ子さん

■やみ子さん[‐こ‐]

▽解説

 学校にまつわる怪談において語られる霊の名前で、「花子さん」などと同様トイレに現れるものとされています。常光徹の著書では各地の小学生からの投稿で名前が挙げられています。

 たとえば、東京のある小学校では、三階の入口から三番目にあたるトイレの個室ドアを三回ノックし、「やーみ子さん」と呼ぶと、中から「はぁーい」と微かな返事があるといいます。ドアを開けると中は真っ暗で、そこから黒いものが現れるといいます。

 岡山県では花子さんを呼ぶと「私はやみ子よ」と言って現れるという話があり、一緒に遊ぶことに同意すると闇の中に連れていかれ、拒否すると殺されるといいます。
 
 また、やみ子さんは赤子を抱いた若い女の怪とする話もあり、トイレに現れて子を抱かせるともいいます。この赤子は抱いている間にどんどん重くなっていくといいます。


 この他、やみ子さんは自殺した少女の霊であり、生前から花子さんの恋敵であったとか、花子さんを見ると幸せになるがやみ子さんを見ると不幸になるなど、花子さんと対置される存在として語られる例が多いようです。


▽関連

トイレの花子さん
産女