鉄蟻

■鉄蟻[てつぎ]

▽解説

 『正法念処経』が説く八大地獄のうち衆合地獄の十六別処のひとつである誅処(しゅちゅうしゅちゅうしょ)や一切根滅処(いっさいこんめつしょ)に棲むとされる鉄の蟻です。

 
人の世に生まれた際に羊や驢馬を相手に姦淫して、仏を敬わなかった者は死後に誅処に堕ち、大いなる苦悩を受けます。
 この地獄には火炎が満ちており、それが罪人の身を焼くばかりか、鉄蟻がたかって全身を食い破るといいます。地獄の悪虫は人の肉を食らい、血を飲み、筋を断ち、骨を破り、また髄や内臓を餌食とするもので、このために罪人たちは長きにわたって悩まされ、その苦痛に悲鳴を上げることになります。

 また一切根滅処は婦女の肛門を使って姦淫に及んだ者が堕ちる地獄で、罪人は獄卒によって熱鉄の鉢に入った赤銅の汁を飲まされたり、耳に白蝋を流し込まれる罰を受けます。
 この地獄にも身に火炎が満ちた鉄の黒虫や鉄蟻がいて、罪人の眼を喰らうなどの行いで更なる苦痛を与えます。



 
 地獄には鉄の身体をもつ生物がいろいろいますが蟻まで鉄でできてるんですねぇ…こわやこわや