■蛸女房[たこにょうぼう]
▽解説
「蛤女房」に代表される、魚介が人間の女に化けて嫁入りする昔話の一種です。
以下に石川県金沢市に伝わる話を紹介します。
ある男の嫁さんが毎日作る「おつゆ」はえもいわれぬ美味しさでした。
どうしてこんなに美味しいものが作れるのだろうと疑問を抱き、夫はあるとき仕事に行くふりをして天井へ上がり、そっと嫁の様子を覗いてみることにしました。
すると、嫁さんは大きな盥にお湯を沸かし、蛸に姿を変えるとその中へザブザブと入りました。女房は我が身で出汁をとり、それをおつゆにしていたのです。
「お前ゃあこうして体洗てその汁をわしにおつゆにして吸わいたんやろ」
下りてきた夫に問い詰められると、蛸女房は「そうじゃけに、こっで暇くれ」と言って出ていってしまいました。
自ら毎日ゆでダコになってたというのに、報われないですね…。
コメント
コメント一覧 (2)
なんのかんので「おらの嫁が一番」って結論に辿りついてそれぞれハッピーエンドになりそう
タコは男だとエロ入道みたいでハズレ感強いけど女性だと
料理が出来てセクシーで愛嬌がある感じの記号で結構いい感じにはまりますね
蛤女房、魚女房系の昔話は筋はほぼ同じでも細かいバリエーションが無限に出てくるので面白いです