木の魂と石の魂

■木の魂と石の魂[き‐たましい‐いし‐たましい]

▽解説

 水木しげる著『妖怪なんでも入門』の第一章「妖怪を知る7つのポイント」では、第1のポイント「妖怪とはどんなものだろう!!」と題して、妖怪という概念についての平易な解説がなされています。

 その冒頭部分は「大昔の人々は万物にたましいのようなものが宿っているものと考えていた。すなわち、木には木のたましいがあり、石には石のたましいがあり、夜寝しずまったころ、踊りをおどったりしているかもしれないと考えていた」というもので、脇には「踊りをおどる木のたましいと石のたましい」というキャプションがついた挿絵があります。
 一方は人魂のよう、もう一方は毛に覆われたような「木のたましいと石のたましい」たちは、真っ暗闇の中で輪になって踊っているように描かれています。
 水木は、妖怪の中にはこのような「大昔からいるようなもの」もいると説明し、他の妖怪の例として「江戸時代の人が、作ったり感じたりしたもの」も挙げています。


▽註

・『妖怪なんでも入門』…水木しげる著。小学館入門百科シリーズの一編として昭和49年(1974)に初版発行。




 11月30日は水木しげるの命日。ということで、今年も水木本に見えたるフシギなものを描いてあの世に思いを馳せるのでありました。
 あの挿絵の素朴な味わいが大好きなのですよねぇ……。