しののとうまる

■しののとうまる

▽解説

 赤本『とんさく新じ口』(元文二年頃の刊か)は既存の言葉をもじって別のものにする言葉遊びを絵とともに四十ばかり載せた草双紙で、その中に「しののとうまる」と題する、書見台の前で頬杖をつく鶏(首から下は人間)の図があります。

 これは『論語』各文の書き出しである「子(し)の曰(のたまわ)く」と、鶏の品種のひとつである「唐丸(とうまる)」をかけた地口となっています。