■白骨大入道[はっこつおおにゅうどう]
▽解説
昭和四十三年(1968)、雑誌『少年マガジン』の連載記事「日本の怪異 大妖怪」(構成・大伴昌司、画・南村喬之)で紹介された妖怪です。
「国芳筆『妖術髑髏を現ず』から」として、鳥居や木立よりもはるかに巨大な白骨の妖怪が人を襲う様子が描かれています。
断り書きにあるとおり、この図は歌川国芳の錦絵(『相馬の古内裏』の通称で知られる)を元にしたものですが、目の表現や背景などにアレンジが加えられています。また、白骨大入道なる名称もこの記事で付け加えられたものです。
なお、国芳が描いた骸骨は「白骨大入道」発表の数年後から妖怪「がしゃどくろ」の図として用いられることが増え、そちらのイメージで定着していくこととなります。
▽関連
・がしゃどくろ
血走りまくった眼の異様な迫力! 国芳のでかい髑髏が「がしゃどくろ」の図像としてオナジミになる前の徒花……というにはあまりに強烈なラフレシア様。
コメント
コメント一覧 (2)
白骨大入道も中々いい名前ですね
読本でも元々は巨大な骸骨では無かった所を浮世絵で初めて描かれたらしいですし、イマジネーションに次ぐイマジネーションによって誕生した妖怪といってもいい気がします
同じもののようにみえてその実アプローチが異なっているという。
一本のイマジネーションの芽が枝分かれして妖怪の大樹が!なんて思ってたら接ぎ木が紛れてたりして、面白いものです。