お目出度女臈

■お目出度女臈[‐めでたじょろう]

▽解説

 『真佐喜のかつら』に記されているものです。

 江戸は駒込にある阿部伊勢守の下屋敷には、「おめでた座敷」と呼ばれる部屋がありました。
 なんであれ喜びごとがある前には、見慣れない女臈(武家などの奥向きに仕える女性)の姿を座敷で見ることがあったといいます。すなわちこの不思議があれば必ず慶事ありということで、女はお目出度女臈という名で呼ばれるようになりました。


▽註

・『真佐喜のかつら』…青葱堂冬圃の随筆。天保から嘉永にかけての成立。