樹中住餓鬼

■樹中住餓鬼[じゅちゅうじゅうがき]

▽解説

 『正法念処経』巻十六が説く36種の餓鬼のひとつです。

 樹中住餓鬼は木の中に押し込められた状態で生まれ、木賊虫(とくさむし)のように身動きもとれず大いに苦しみ続けます。
 涼しい日陰をつくる木を伐り倒したり、寺院の林を伐った者がこの餓鬼になるといわれています。

 『北野天神縁起』や聖衆来迎寺の『六道絵』には、木のうろに閉じ込められて苦しむ餓鬼の姿が描かれています。



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餓鬼