■手目坊主[てめぼうず]
▽解説
熊本県八代市の松井文庫所蔵『百鬼夜行絵巻』に描かれている妖怪です。
『画図百鬼夜行』にある妖怪「手の目」を模倣したものと考えられ、容姿と叢に出現する構図が共通しています。
一方で、手の目の図ではすすきに隠されている下半身が、手目坊主の場合は膝立ちの姿勢で描写されています。
▽註
・『百鬼夜行絵巻』…尾田淑の妖怪絵巻。天保3年(1832)制作。熊本県松井文庫所蔵。名称なしのものも含めて58種の妖怪が描かれている。
・『画図百鬼夜行』…鳥山石燕の妖怪画集第一作。安永5(1776)年刊行。
▽関連
・手の目
コメント