大黒様の幽霊

■大黒様の幽霊[だいこくさま-ゆうれい]

■解説

 『新作おばけ野噺』に描かれている妖怪のひとつです。

 両手を垂らした大黒様が描かれ、詞書には「大黒様の幽霊はねずみ色」とあります。
 すなわち、大黒様が幽霊となったら色が薄まり鼠色になったという単純な洒落による創作と考えられます。あるいは鼠が大黒様の使いと考えられていたゆえに鼠色を選んだのかもしれません。


▽註

・『新作おばけ野噺』…歌川国麿作。明治19年。化物の絵に滑稽な詞書を付した戯画。

▽関連

幽霊