水虎

■水虎[すいこ]

▽解説

 もとは中国に伝わる妖怪で、日本では主に河童の別名として用いられ、長崎県や青森県などでは伝承上に水虎の名がみられます。

 『本草綱目』によれば、水虎は三、四歳の小児のようで鱗があり、膝頭が虎の爪に似ていると解説しています。
水中に潜ってこの膝だけを見せ、悪戯をしてきた子供に噛みつくといいます。
 鳥山石燕もこの記述に基づいて『今昔画図続百鬼』に水虎を描いています。


▽註

・『本草綱目』…中国明朝の李時珍による本草書。全52巻。
・『今昔画図続百鬼』…鳥山石燕の妖怪画集第2作。安永8年(1779)刊。


▽関連

河童