べろ長

■べろ長[-なが]

▽解説

 福島県会津地方でいう妖怪です。

 磐梯山付近の川や沼の水を長い舌で吸い上げ干からびさせたり、吸った水を村に向け吐き出して洪水を起こすなどの悪事を働いたといいます。
 あるとき、べろ長に困った農民達が偶然この地を訪れていた弘法大師に退治を依頼しました。弘法大師はべろ長の舌を縄で縛り上げ、以後の被害を食い止めたといいます。

 以上は「はそべ工房」が制作する民芸品の解説によるものであり、村上健司氏は『妖怪事典で、「磐梯山付近にはべろ長という妖怪の伝説は見当たらず、創作された可能性もある」と述べています。

 その後に刊行された『怪 0036』(2012年)によれば、村上健司氏がはそべ工房に問い合わせたところ、べろ長は磐梯山の手長足長伝説をモデルに創作した妖怪だという回答を得たとのことです。



▽註

・『妖怪事典』…村上健司編著。民間伝承の妖怪以外も取り上げた総合的な妖怪事典。2000年毎日新聞社刊。