■鞭[むち] ▽解説  高知県高岡郡黒岩村に伝わるものです。  田の上で鞭を振り回すような音を立てて強風が吹き、これに当たると病気になるといいます。 ▽関連 ・魔風  「伝承妖怪お題絵」2013年6月のお題でした。  風に乗ってやって来 ...

■白容裔[しろうねり] ▽解説  『百器徒然袋』に描かれている妖怪です。  龍のような外見に化した古布の姿で描かれ、「白うるりは徒然のならいなるよし。この白うねりは古き布巾のばけたるものなれども、外にならいもやはべると、夢のうちにおもひぬ」とあ ...

■火象[かぞう] ▽解説  三十巻本『仏名経』所収『大乗蓮華宝達菩薩問答報応沙門経』の説く沙門地獄の一つ、火象地獄にいるとされる獣です。  日本の作品では12世紀ごろに描かれた『地獄草紙』(益田家本)にその絵姿をみることができます。  火象地獄は鉄 ...

■乳の親[ちー-うや] ▽解説  乳の親(チーノウヤ、チーヌウヤ)は、沖縄県山原地方に伝わる妖怪です。  きわめて優しい顔つきの女の姿をしており、黒い洗い髪と大きな乳房も特徴的だとされています。  嬰児や六歳以下の子供が死んだときには、死後にこの ...

■人形神[ひんながみ] ▽解説  富山県礪波地方に伝わる憑物の一種です。  ヒンナとは人形のことで、かつては急に財産家となった家があると「あの家はヒンナを祀っている」などと噂されました。  ヒンナ神は「墓場の土を三年の間に持ってきて三千人の人 ...

■夜走り[よばし-] ▽解説  山口県阿武郡相島に伝わる海の妖怪です。  白帆を捲いてこちらが走れば、向こうも走って惑わすといい、灰を撒いて音を立てると消えるとされました。  「伝承妖怪お題絵」2012年6月のお題でした。  アンコウさんが舟 ...

■たまげ ▽解説  化物尽くし絵の一種(作者、制作年代不詳)に描かれている妖怪です。  裸形禿頭の化物が目を剥き舌を出している様が描かれており、「たまけ」と名があります。  歯は黒く、腕には鱗があり、その身を炎が取り巻いています。  人を ...

■縄簾[なわのうれん]  『新説百物語』にある妖怪です。  京のある所には、昔から不思議なことがあるといわれていました。  雨のそぼ降る夜などにそこを通ると、何やら縄のうれん(のれん)のようなものが顔にかかってきます。とかく顔にかかって前に進み難く ...

■悪虫[あくちゅう] ▽解説  『針聞書』に、人の体内にあって病を引き起こす虫の一種として紹介されているものです。  悪虫は人に取り付いて飯を食す虫で、脾臓に棲むとされています。  その姿は尖った口吻と尾鰭を有する六足の赤い虫として描かれており ...

■鰻男[うなぎおとこ] ▽解説  岩手県岩手郡雫石村に伝わる妖怪です。  雫石村のある所(ヌマガエシという場所とされています)に美しい娘が暮らしていました。  この娘が年頃になると、毎夜どこからか見知らぬ男が通ってくるようになりました。  娘 ...

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