■大蛇の輪[だいじゃ-わ] ▽解説  岡山県苫田郡に伝わる妖怪です。  各地の妖怪の呼称を列挙する『現行全国妖怪辞典』(佐藤清明著、昭和10年)に「馬の目玉等と共に出る」とあるのみで、それ以上の詳細は分かっていません。 ▽関連 ・馬の目玉   ...

■寿[ことぶき] ▽解説  錦絵『寿という獣』(遠浪斎重光作)に描かれているものです。  名前の通り寿を象徴するように十二支を合成した姿をしており、頭は子、角は丑、肩と腹は寅、耳は卯、首は辰、尾は巳、鬣は午、髭は羊、前肢は猿、鶏冠は酉、後肢は戌、背は亥と ...

■禍[わざわい] ▽解説  災厄、災禍を象った獣です。  中国三国時代の『旧雑譬喩経』などにある説話が日本に伝来したもので、『宝物集』や『平家物語(延慶本)』の中で紹介されています。  ある国の驕れる王が、禍なるものを探してこいと命じます。  当然そのよう ...

■苦動明王[くどうみょうおう] ▽解説  安政の大地震後に出された鯰絵『出現苦動明王』に描かれているものです。  壊れた土蔵の屋根に出現した苦動明王なる神は、額は親父、顔は鯰、体は雷神で火炎を背負っているという、とてもくどい姿をしています。それゆえにこ ...

■万歳楽[まんざいらく] ▽解説  『月堂見聞集』に記述のある怪魚です。  正徳二年(1712)三月中旬、江戸深川で四手網にかかり捕獲されたこの魚の全長は七尺、鼠色で全身に生えた毛の長さは七寸、頭は鼠のようだったといいます。  また目は赤く、髭があり ...

■百目[ひゃくめ] ▽解説  水木しげるの著作や、その他の児童書などで紹介されている妖怪です。  百目はその名の通り体中に百の目があり、昼間は眩しいため夜になってから出歩くとされています。  人に出会うと目玉だけが一個飛び出し、どこまでもついて ...

■ちょろッ毛[‐け] ▽解説  明治時代以降に制作されたお化けカルタ(絵札と読み札が分離されていない一枚絵)に描かれている妖怪です。  頭部から長い毛を伸ばした細身の後姿が描かれており、読み札に相当する部分には「ちょろッ毛」とのみあります。 ...

■オクポ ▽解説  埼玉県日高町に伝わる妖怪です。  暗い大木に寝泊まりしていて、暮れ方になると鳴くといいます。  子供がよく泣くとこれが来るともいわれました。また、オクポが聖天院で鳴くと人が死ぬが、向山で鳴くと晴れになり、いいことがあるともい ...

■布絡み[ぬのがら-] ▽解説  青森県三戸郡田子町長坂に伝わる妖怪です。  長坂には布沼という大きな沼があり、ここには布絡みという奇怪な主が棲んでいるといわれました。  布絡みは布に化けて沼のほとりの垣根に下がり、見つけて取ろうとした人のもとに ...

■ママオッカ ▽解説  千葉県佐倉市では、空の唐箕を回すとママオッカという恐ろしいもの、あるいは鬼が現れるといわれました。  唐箕は穀粒を選別する箱型の農具で、胴部の羽根車で起こした風を利用して籾殻や藁屑を吹き飛ばし、漏斗から流した穀粒を下に落 ...

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