■甚六[じんろく]▽解説 『善悪報ばなし』にある「死したるもの犬に生るる事」は、人間から犬に転生した男の話です。 かつて江州守山の近郷には甚六という男がいました。 彼は生涯を通して慳貪愚痴(貪欲で無慈悲にして道理を知らないこと)であり、家内の者に対してもい ...

■元犬[もといぬ]▽解説 古典落語の演目のひとつで、「白狗」とも呼ばれています。原話は咄本『落噺桂の花』の一編「白犬の祈請」とされています。 その内容は以下のようなものとなっています。 浅草の蔵前八幡の境内を棲み処としていた白犬は「シロ」と呼ばれて参拝客 ...

■犬神女[いぬがみおんな]▽解説 中岡俊哉の著作で紹介されている妖怪のひとつです。 『妖怪大図鑑』(昭和53年)によれば、犬神女は犬が女性に化けた妖怪で、足と尻尾だけが犬のまま、その他は美しい人間の女の姿をしているといいます。 犬神女を見た人はみな、首に鋭い ...

■恋の病犬[こい‐やまいぬ]▽解説 曲亭馬琴作『夢想兵衛胡蝶物語』後編にて主人公の夢想兵衛が巡った異郷のひとつ「煩悩郷」の産物として紹介されているものです。 人の女の顔をもつ獣で、解けた髪が背に流れて尾のようになっています。 これは「きみにあわん、きみに ...

■犬悦[けんえつ]▽解説 暁鐘成による滑稽本『無飽三財図会』にあるものです。 「狗(いぬ) 又、犬(けん) 俗ニ犬悦」として、鉢巻と褌だけを着けた男が四つ這いで嘔吐しているさまが描かれています。 曰く、この犬は食したものを悉く口から吐き出してしまうため排便を ...

■侠[きゃん]▽解説 『当世故事附選怪興』に名前が挙げられている妖怪です。 これは物を欲しがる様子が犬神のようであるために「侠(きゃん)」という名がついたといいます。小野定九郎の屋敷跡から夜な夜な現れては往来の人を悩ませ、鼻紙入(財布)、はした金を掠め取ると ...

■三本足の犬[さんぼんあし‐いぬ]▽解説 犬の習性の由来を説く昔話では、犬はもともと足が三本の獣であったと語られています。 犬は足が三本であるため自由に走り回ることもできず不便に思っていたところ、あるとき弘法大師より五徳(炉の火の上に据え鉄瓶などを置いて熱 ...

■狛犬[こまいぬ]▽解説 大型の犬あるいは獅子に似た魔除けの獣で、神社や寺院を守護するために入口、本殿、本堂などの左右に阿吽一対の像が向き合うように配置されます。 厳密には左側の阿形像は獅子で、左側に置かれる有角の吽形像こそが狛犬と呼ばれるものですが、一 ...

■インヌ▽解説 沖縄県中頭郡に伝わる妖怪です。 この妖怪の文献上の初出とみられる佐藤清明の『現行全国妖怪辞典』では「インヌ」の項目名で、本文には「インヌ フィー クーテ アッチュン(犬が火を喰はへて歩く妖怪)」とあります。 これは妖怪「インヌ(犬)」の説明を ...

■嘴犬[くちばしいぬ]▽解説 『怪奇談絵詞』などに描かれているものです。  寛保年間(1741~1744)、福岡唐人町にてある犬が嘴太烏(ハシブトガラス)のような頭部をもった子を産んだといいます。 この子犬は飯や魚を餌としたものの、生まれて早々に死んでしまったといい ...

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