■疫兎[えきと]▽解説 幕末の疫病流行の際に流布した噂のなかで語られたものです。 疫兎の名は駿河国富士郡大宮町の酒造家「桝弥」の当主・九代目弥兵衛の日記(袖日記)に記録されています。 安政五年(1858)八月晦日の記事には、江戸より帰ってきた人からの伝聞として、 ...

■兎の祟り[うさぎ‐たた‐]▽解説 医事評論誌『関西医界時報』第327号(1937)の雑報記事「医事世相」では、次のような出来事について語られています。 宮城県柴田郡川崎村に暮らす四人の若者が、臘(旧暦12月)二十八日に蔵王山の麓で兎を捕獲しました。彼らがその兎を殺し ...

■イセポテレケ▽解説 アイヌに伝わる兎と波に関する俗信です。 海に白波が立つ様子をイセポ(兎)テレケ(跳ねる)と言い、沖では兎の名を口にしないことになっていました。うっかり兎の名を呼んでしまった場合、波が来て海が荒れると考えられていました。そのため、イセポに ...

■イワイセポ▽解説 アイヌに伝わる妖怪の一種です。 山中に棲む悪鬼の一種で、名前のイワは岩山、イセポは兎を意味します。 その身体は甚だ大きく、兎のような形をしていて、耳の長さは二、三尺もあるといいます。また、体色は黒く、鳴く声は鹿のようであるとされていま ...

■イソポトノ▽解説 イソポトノあるいはイセポトノはアイヌの伝承にみられる大きな兎で、イセポは兎、トノ(殿)は王または有力者などを意味する語です。 北海道千歳郡千歳町(現・千歳市)にあったオサツコタン(長都集落)の人々の間では、ポロヌプリ(馬追山)にイソポトノがい ...

■野荒らしの虎[のあ-とら]▽解説 彫像や絵画の動物が動き出して近在を荒らすため釘や縄で封じられるという話は、左甚五郎や土地土地の名工の技巧を語る逸話として各地に伝わっています。 和歌山県紀の川市の粉河寺本堂にある虎の木像は徳川吉宗が寄進したもので、左甚 ...

 ご無沙汰しております。記事の更新が途切れがちで申し訳ないかぎりです。 まだ虎特集が半端なところではあるのですが、ここでひとつお知らせしたいことがあります。 本が、出ます。 『日本怪異妖怪事典 東北』 朝里樹(監修) 寺西政洋(著)、佐々木剛一(著)、佐 ...

■戸田の虎[とだ-とら]▽解説 岩手県九戸郡九戸村に伝わるものです。 奈良時代、南方から追われた虎たちは北上を続け、津軽海峡に阻まれて陸奥の地で過ごしていました。戸田の八幡宮の裏山である小松鞍にも、年老いた一頭の虎が住みついていました。 ある日、虎は塞ノ ...

■虎狼[とらおおかみ]▽解説 昔話「ふるやのもり」では、虎や狼などの猛獣が、人間たちが語る「ふるやのもり」が自分より恐ろしい獣だと勘違いして逃げだします。 このような話の中では、古屋の爺や婆の言葉として「虎狼より漏るが恐ろしい」といった言い回しが用いられ ...

■寅薬師[とらやくし]▽解説 「寅」に縁ある仏像として「寅薬師」と称する薬師如来像を祀る寺や堂は複数知られていますが、東京都杉並区の石雲山常仙寺の寅薬師は、薬師如来が虎に化身して人を助けたという伝説が由来として語られています。 常仙寺の本尊は行基作と伝え ...

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