■将棋倒し[しょうぎだお‐]▽解説 『曽呂利物語』に収められた怪談の一編に「将棊倒しの事」という題の話があります。 関東のある侍が主の命に背き、東岸寺なる寺で腹を切って果てました。 寺では翌日に葬儀を行おうと準備が進められていました。棺に納められた侍の遺 ...

■黒色の女房[こくしき‐にょうぼう]▽解説 『諸国百物語』巻之二には「ぶんごの国何がしの女ばう死骸を漆にて塗りたる事」という話が収められています。 豊後国に暮らす某の妻は十七歳、世に隠れなき美人でした。夫婦は仲睦まじく、夫は常々「もしもお前が先立ったとし ...

■死人憑[しびとつき]▽解説 水木しげるの著作では「死人憑」という、死者に何かが憑いたために骸が動いたり言葉を発する妖怪が、因幡岩美郡の事例と共に紹介されています。 この話の元になったのは寛保(1741~1744)頃の『因府夜話』(佐藤景嶂著)にある怪談で、荻原直 ...

■闇夜の牛鬼[やみのよ‐うしおに]▽解説 『玉櫛笥』にある妖怪です。「闇夜」には「やみのよ」「あんや」の二通りの読みがあてられています。 宇喜多直家が備前国を治めていた時代の出来事です。 黒嶋左近入道宗綱は讃州黒嶋の出身で、かの俵藤太秀郷の末裔にあたる人 ...

■三眼の妖僧[みつめ‐ようそう]▽解説 明治七年(1874)開版の錦絵版『東京日日新聞』(落合芳幾画)のうち、同年九月に発行されたものに描かれている妖怪です。 錦絵新聞は先に報道されて新聞記事になった事件を錦絵に起こし、文章を平易に書き改めて添えたもので、この ...

■水熊[みずぐま]▽解説 『三州奇談』巻之二には「水嶋水獣」という題で次のような話が収められています。 宝暦六年から八年の三年間(1756~1758)、加賀の手取川は氾濫をくり返し、宮竹新村、山田先出、三反田、一ツ屋村、土室、田子島、與九郎島、出会島、舟場島、水島 ...

■もぞうす様[‐さま]▽解説 東京都八王子市の恩方に伝わるものです。 昔、上恩方の狐塚に山本某という百姓がいました。 彼はまだ独身で男振りもよかったため村娘たちの憧れの的となっていましたが、実は二世の契りを交わした美しい恋人がいました。 山本家の近所には ...

■たこ▽解説 青森県北津軽郡金木町嘉瀬に伝わる昔話に登場する妖怪です。 昔、ある盲目の男が三味線を抱えて、杖を頼りに峠を越えようとしていました。 麓の人々は「日のあるうちに越えられず、山で野宿するようなことになれば命が危ない。間もなく日暮れなのだから明日 ...

■端白姫[つましろひめ]▽解説 江戸時代に「猿蟹合戦」を当世風に脚色した絵本『今様噺猿蟹合戦』(作者不詳、岡山繁信か)の登場人物(蟹)です。 あるとき、猿の頭目「こけ猿」とその家来たちが、外出中であった蟹の「泡吹蟹太夫」を襲撃しました。 こけ猿の刀で蟹太夫は ...

■おこぜの姫[‐ひめ]▽解説 室町時代末期から近世初期に成立したとされるお伽草紙『をこぜ』の登場人物です。 ある日、うららかな春の情緒に誘われて、山の神が浜辺へと浮かれ出てきました。 その時、海の波間に「おこぜの姫」が姿を現しました。骨張っていて、目は大 ...

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